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「ドゥンガは口うるさいから敬遠してたんだ(笑)」ブラジル名SBジョルジーニョの夢は「日本代表監督としてW杯優勝」とアツく語る理由
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![沢田啓明](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byMasashi Hara/Getty Images
posted2023/08/13 11:02
![「ドゥンガは口うるさいから敬遠してたんだ(笑)」ブラジル名SBジョルジーニョの夢は「日本代表監督としてW杯優勝」とアツく語る理由<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/4/8/700/img_48db1e1382528eaa3a7c650d57707e17195743.jpg)
鹿島アントラーズ監督時代のジョルジーニョ
成績不振で、サポーターの代表がクラブ幹部との話し合いを求めた。その席上、彼らが『これからチームの成績を上げるために、可能な限りのことをやってほしい。でも、ジョルジーニョを解任することだけはしないでくれ。我々は、彼を信じているから』と言ってくれた。クラブ関係者からこの話を聞いて、全身に鳥肌が立った。心が震えた。『この素晴らしいサポーターのためにも、死力を尽くして戦おう』と誓った」
ナビスコ優勝で胴上げされて、本当に感激した
――第6節から3連勝するなど少しずつチーム状態が上向きましたが、最終的に12勝10分12敗で、18チーム中11位でした。しかし、Jリーグカップでは好調で、グループリーグを5勝1敗で勝ち上がり、準々決勝でセレッソ大阪を、準決勝で柏レイソルを倒し、決勝で清水エスパルスを延長の末に2-1で下して優勝。天皇杯でも準決勝まで勝ち上がりましたが、ガンバ大阪に惜敗しました。
「Jリーグでは序盤に躓いたこともあるが、その後もなかなか立て直せなかった。しかし、Jリーグカップではアントラーズらしい粘り強い戦いぶりで接戦をものにした。決勝の試合後、スタンドのアントラーズサポーターの中に飛び込んだのは、彼らのサポートに感謝したかったから。胴上げされて、本当に感激した。
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天皇杯の準決勝も、試合内容は我々の方が優勢だったと思う。決定機を決め切れず、残念だった」
――鹿島はこのシーズンだけで退任します。
「クラブからは、2年間の契約更新のオファーをいただいた。自分としては、できれば鹿島で指導を続けたかった。この年の経験を糧として、翌年以降、もっと良い成績を残す自信があった。
しかし、家族の健康に関する重大な問題があり、退任せざるをえなかった。このことは、今も心残りだ。とはいえ、人生で家族より大切なものはない。仕方がなかった」
監督退任後、ジョルジーニョは今何してる?
――その後13年から古巣フラメンゴを含む多くのクラブの監督を歴任。2016年にはバスコダガマを率いてリオ州選手権で優勝し、ブラジル2部で3位に食い込んで1部復帰を達成。また、19年後半にコリチーバを、昨年後半にバスコダガマを率いてブラジル2部から1部へ昇格させましたが、様々な理由から比較的短期間に退任しています。セレソンのコーチを務めた期間を除く14年間に延べ18ものチームを指揮しています。ただし、今年はここまで所属クラブがありません。