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“ラツィオ鎌田大地デビュー弾”にファン総立ち…番記者「チームの出来は彼次第」、智将サッリ「カマダがいるならソウは要らん」期待値がデカい!

posted2023/08/14 17:01

 
“ラツィオ鎌田大地デビュー弾”にファン総立ち…番記者「チームの出来は彼次第」、智将サッリ「カマダがいるならソウは要らん」期待値がデカい!<Number Web> photograph by NurPhoto/Getty Images

ラツィオでの実戦初戦は最高の形となった鎌田大地。現地での期待値は想像以上に大きい

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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 鎌田大地は疼いているにちがいない。

 8月3日にイタリアへ上陸し、セリエAの古豪ラツィオへ入団した日本代表MF鎌田のセリエAデビューが刻一刻と近づいている。

 13日夜に行われた3部クラブ、ラティーナとのプレシーズンマッチに鎌田は先発起用され、右サイドハーフとして55分間プレーした。

 ゲームの序盤こそパスのタイミングが周囲とずれる場面もあったが、前半から積極的にボールに絡み、スペースへ飛び出して攻撃の意欲を見せた。

初ゴールにラツィアーレもスタンディングオベーション

 初ゴールは鮮やかなテクニカルショットだった。チームが5-0とリードした後半4分、イタリア代表FWザッカーニの浮き球ショートパスを走り込みながら左足ボレーで叩き込んでラツィオ加入後初得点を決めると、アウェーゲームに乗り込んだ大量のラツィアーレ(※ラツィオファンの通称)たちがスタンディングオベーションで背番号6を背負う鎌田を称えた。

 試合は主将インモービレのハットトリックを含む大量9得点を奪ったラツィオが完封勝ちを収めて、チームの士気は上々。試合後、3トップの一角であるFWフェリペ・アンデルソンは「鎌田とイサクセン、新加入組が2人ともゴールを決めてくれて嬉しい。彼らはやる気に満ちているし、俺たちの力になってくれる。今季のラツィオはきっと強くなる」と上気した声で中継マイクに語った。

 鎌田は合流して間もなく、出場しても後半途中からだろうと思われていただけに、スタメン抜擢はサプライズ起用だった。マウリツィオ・サッリ監督はそれほど新しい日本人選手を早く実戦で試したいと望み、また鎌田本人も内容とゴールで期待に応えた。

 もちろんプレーのオートマティズムへの高い順応やフィジカルの強度を上げていくのはこれからだが、チームも鎌田も、20日のセリエA開幕戦に合わせ、これから急ピッチでコンディションを仕上げてくるだろう。

 鎌田は昨季までプレーしていたフランクフルトを契約満了で退団。ミラン入団濃厚とされていた。しかし、交渉を進めていたフロントの辞職や事務手続きの煩雑さ等によりミラン移籍は消滅。一時は候補先としてA・マドリーやナポリ等さまざまなクラブ名が取りざたされたが、中盤の補強を必要としていたラツィオとの交渉がトントン拍子でまとまった。

何しろミリンコビッチ=サビッチの後釜だからね

 ラツィオと指揮官サッリがクラブ史上初の日本人選手、鎌田にかける期待はかなり大きい。

【次ページ】 番記者「チームの出来は彼次第ということに」

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