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角田裕毅は歓迎「僕はドライの鈴鹿が大好き」2024年日本GPがついに春開催移行…理由は雨回避とサステナビリティ 

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尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byGetty Images / Red Bull Content Pool

posted2023/07/12 11:00

角田裕毅は歓迎「僕はドライの鈴鹿が大好き」2024年日本GPがついに春開催移行…理由は雨回避とサステナビリティ<Number Web> photograph by Getty Images / Red Bull Content Pool

2022年の日本GPで、悪天候のなかトップフィニッシュしたフェルスタッペン

 76年の初開催では、決勝前日からの秋雨によりコース上に大量の水たまりができ、日曜日朝のウォームアップ走行ではスピンアウトするマシンが続出。その後、霧も発生して予定の午後1時半になってもレースがスタートできない状況が続き、数名のドライバーからは中止を求める中、午後3時にスタートした。

 イタリア・サンマリノGPで事故死したアイルトン・セナの追悼セレモニーが行われた94年も、激しい雨が降るなか事故が多発し、赤旗中断後に2ヒート制で再開された。

 2004年には台風の接近により土曜日のフリー走行と予選をすべてキャンセルし、日曜日午前9時から予選2セッション、午後2時30分から決勝を同日開催するという変則スケジュールに変更された。自然現象によるスケジュール変更はF1史上初めてのケースだった。

 2010年代にも何度か台風によってスケジュール変更を余儀なくされた。14年には台風接近に伴う悪天候によってセーフティカースタートとなった決勝で、44周目にジュール・ビアンキがクラッシュ。頭部に重傷を負っていたビアンキは意識が戻らないまま翌年、永眠するという痛ましい出来事も起きた。

 コロナ禍で3年ぶりの開催となった昨年の日本GPも、激しい雨に見舞われてスタート直後に中断。3時間ルールが適用され、レース周回数が大幅に短縮された。そのため、ポイントを巡って、ファンだけでなくチーム関係者の間でも混乱が生じるという珍事が発生。レッドブルのマックス・フェルスタッペンがチャンピオンを決定した一戦に、文字通り水を差す結果となった。

サステナビリティは待ったなし

 そのような状況も影響したのか、ついにF1側は日本GPの春開催に向け本格的に動き出した。かつてはシーズンを締めくくる一戦として行われてきた日本GPだが、いまではその後に北南米大陸と中東でのレースが増加し、ただひとつの東アジアのレースとして孤立状態となってしまっていたからだ。輸送の観点から言えば、オーストラリアと中国と同様、F1側は日本GPを春に開催したかった。

 F1の最高経営責任者(CEO)を務めるステファノ・ドメニカリはこう語る。

「この計画に至った背景には、確かに日本GPが開催されてきた秋にはこれまでたびたび雨に悩まされてきたことが関係している。しかし、それ以上にF1がサステナビリティにコミットしているということを理解してもらいたい。アジアとオセアニアでのレースを春に集中させることで輸送にかかるロスを減らし、二酸化炭素の排出を大きく抑えたいのだ」

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