欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
〈久保建英ソシエダ月間MVP〉敵地で憎まれるのは名が知れた証拠だが…「クボへの徹底マーク」と“1枚も撮れなかったシーン”とは
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/03/01 11:02
獅子奮迅の活躍を見せてきた久保建英だが、バレンシア戦の敗戦はラ・レアルにとっても正念場が来たと言えそうだ
深淵に沈むバレンシアにとっては、希望につながる勝利であり、不調を感じさせるソシエダにとって、このタイミングで監督交代というブーストがかかった相手との対戦は不運ではあったが、CL出場権獲得を目指すチームにとっては、2試合連続オウンゴールを不運だけではすませられない重い敗戦となった。
撮影を通して――特に久保がポジションを変更してから感じたのは――時に相手GKにまでかける強烈なプレッシャーがほとんどなくなってしまっていることだった。
好調なソシエダを撮影していた際には、GKやCBへ激しくプレッシャーをかける久保の姿を多く撮影できていたが、この試合では1枚も撮れなかった。ミスを誘い、直接ゴールへつながるようなことだけでなく、相手の落ち着いた攻撃の組み立てを妨げる効果も多々あったはずだ。
シルバ不在のチームで大車輪の活躍を続けた久保へ、シルバの穴を埋める働きを求めた結果、久保の攻撃的な守備が鳴りを潜める形になってしまっている。
シルバ不在の影響を感じるとともに、改めて選手起用の是非も問われるところだろうか。
バレンシアと言えば久保リーガデビューの地に加えて…
さて、バレンシアといえば、オレンジ。もしくは、久保がマジョルカの一員として、リーガデビューを飾った地であるが、スペイン料理パエージャの発祥の地でもある。
日本ではどちらかといえば、エビやムール貝の載った海鮮パエージャが映え的にもメジャーだろうか、しかし本場バレンシア風は、ウサギと鶏肉に、白インゲン、サヤインゲンなど山の幸がメイン。
ここまで来たら紹介しないわけにはいかないだろうと、取材の合間を縫って撮影して(食べて)きました。こちらではカタツムリもトッピングされ、パエージャ鍋に薄く敷き詰められたお米が、こんがりパリッと炊き上げられて美味でした。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。