欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「このままいけばアジア最高のアタッカー」三笘薫がソン・フンミンを上回るスゴい数字とは? 韓国メディアも大注目の理由
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byGetty Images
posted2023/02/08 17:01
直近7試合で5ゴールと好調なブライトン三笘薫。韓国でも“アジア最高”と評されるソン・フンミンとの比較記事が増えてきた
ここに興味深いデータがある。韓国スポーツ専門サイト『STN SPORTS』が、欧州4大リーグなどのデータを扱う『understat.com』のデータを引用して、三笘とソンの細かい能力を比較した記事を扱っていた。
「今季(2月5日時点)に限っていえば、三笘はG90(90分間のゴール)、xGBuildup90(90分間のビルドアップからのゴール期待値)、xGChain90(90分間の得点機会創出への関与)、xA90(90分間のアシスト期待値)、xG90(90分間のゴール期待値)でソン・フンミンを上回っていた」と伝えている。
また、「ソン・フンミンが数値的に上の記録は、相対的に重要な記録ではない。三笘に比べて、Sh90(90分間のシュート)、A90(90分間のアシスト)、KP90(90分間のシュートにつながったパス)で上回っている。ただ、この中でKP90が優位に立っている以外は、肯定的な記録ではない」と指摘している。
近年はサッカーのスタッツで、例えば「xG」という文字が使われるが、これは「Expected Goals=ゴール期待値」のこと。簡単に言えば「シュートが得点になる確率」を指している。つまり、あらゆるシーンにおいて、得点チャンスを生み出す機会と決定力では、ソン・フンミンよりも三笘のほうが優れているということになる。
ソンが積み上げてきた驚異的な実績
しかし、である――。前述したようにソンの積み上げた実績を三笘が今後、超えられるのかは興味を引くところだろう。
30歳になるソンだが、今ではアジアの枠を超えて、世界屈指のアタッカーとして名を馳せているのは、欧州でプロデビューしてから毎シーズン、ほぼ30試合以上のリーグ戦に出場して、ほぼ2桁得点を成し遂げてきたからだ。
彼はブンデスリーガのハンブルガーSVで2010年にトップチームデビューを果たし、最初の2シーズンは1桁得点に終わっているが、レギュラーに定着した3年目の2012-13シーズンにリーグ戦33試合で12得点をあげた。
さらなる快進撃はここから。その後、13-14シーズンはレバークーゼンに移籍し、2年連続で2桁ゴールを記録。ブンデスリーガでは3年連続2桁をマークして、プレミアリーグのトッテナムへ5年契約で移籍を果たす。当時の移籍金の3000万ユーロは、欧州でのアジア人歴代最高額で、元日本代表の中田英寿氏がASローマからパルマFCへ移籍した際の金額を抜いたことでも大きな話題となった。