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「このままいけばアジア最高のアタッカー」三笘薫がソン・フンミンを上回るスゴい数字とは? 韓国メディアも大注目の理由
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byGetty Images
posted2023/02/08 17:01
直近7試合で5ゴールと好調なブライトン三笘薫。韓国でも“アジア最高”と評されるソン・フンミンとの比較記事が増えてきた
2015年から加入したトッテナムでの実績は、多くのサッカーファンが知るところで、1年目こそ28試合で4ゴールだったが、2年目から6シーズンも2桁得点を記録している。21-22シーズンは23ゴールを決め、モハメド・サラー(リバプール)と並んでアジア人初のプレミアリーグ得点王になったのは記憶に新しいところだろう。
インパクトのあるソンの記録で言えばほかにもある。20-21シーズンのリーグ戦第2節のサウサンプトン戦では、プレミアリーグ初のハットトリックを含む4ゴールを決めている。アシストはすべてハリー・ケイン。プレミアリーグにおけるアジア人選手のハットトリックは、2013年の香川真司(当時マンチェスター・ユナイテッド)以来だった。
忘れられないのは、ソンが2019年UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の決勝のピッチに立ったこと。対戦相手のリバプールに敗れたが、元韓国代表のパク・チソンに次いで、CL決勝に出場した2人目のアジア人選手にもなった。
“安易な比較”はリスペクトに欠けるが…
プレミアリーグでもまだ十分に戦えるだろうが、ソンも現在30歳。絶頂期があれば、少しずつ坂を下っていく時期が訪れるのも避けられない。ただ、実績とその名は世界のサッカーシーンに深く刻み込まれている。
そういう意味でも三笘はまだ、プレミアリーグでスタートを切ったばかり。その段階で「ソンよりも優れている」と安易に騒ぎ立てるのも、比較対象へのリスペクトに欠ける。
サッカー専門誌『FourFourTwo KOREA』も「まるでソン・フンミンを連想させる突破とシュートでファンを沸かせている。今シーズン、どれだけ成長するのかが楽しみな選手で、今後を見守りたい」と報じている。データが示すように三笘の突出した能力は、かつてのソンをも凌駕しているのは事実。ただ、“どちらが優れているのか”という議論は周囲が盛り上がっているだけで、当の本人たちはそこまで意識もしていないはずだ。
実際のところ、三笘がソンの実績を超えることは簡単な道のりではないが、ここ最近の活躍を見ると期待感は大きくなる。ブライトンの躍進に欠かせない存在となった三笘はさらにゴールを重ねて、話題の中心に居続けることができるだろうか。
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