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大谷翔平がニヤリ…通訳を待たずに答えた“ある質問”「そうなれたら、もちろん…」投球再開は未定、米国でも注目が集まる“開幕二刀流の現実味”
posted2024/11/26 11:01
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
JIJI PRESS
的を射た質問だった。
三たび満票でのMVPを受賞した大谷翔平に対し、MLBネットワークの番組で司会を務めるグレッグ・アムシンガー氏が聞いた。
「MVPを複数回受賞し、ワールドシリーズでもチャンピオンになった。来年はサイ・ヤング賞とMVPの同時受賞も見据えているのか」
大谷はニヤリと笑い、通訳が日本語訳をする前に答えた。
「そうなれたら、もちろん最高ですし、まずは復帰してしっかりと、もう1回更に強くなったパフォーマンスというのを出して、自信を持ってマウンドに上がれるのが、まず目標かなと思います」
表情から窺えた“サイ・ヤング賞&MVP”への意志
もはや世界最高峰のMLBで彼がやり残したことは、サイ・ヤング賞の受賞のみと言っていいかもしれない。結果は日々を全力で尽くした上での積み重ね。とは言え、ニヤリと笑ったその表情から、大谷自身がサイ・ヤング賞、そしてMVPとのW受賞をターゲットとして捉えていることが、はっきりと窺えた。
来季は二刀流としての復帰が期待されている。過去、MVPとサイ・ヤング賞の同時受賞者は11人。2000年以降では11年に24勝5敗、防御率2.40、250奪三振を記録したジャスティン・バーランダー(当時タイガース)と14年に21勝3敗、防御率1.77、239奪三振をマークしたクレイトン・カーショー(ドジャース)のふたりだけ。大谷の投手としての最高成績は22年に残した166投球回での15勝9敗、防御率2.33、219奪三振。この時はサイ・ヤング賞の投票では4位だった。果たして、大谷がどこまで数字を伸ばせるのか。期待は膨らむばかりだが、現状では『来季』にそこまでを望むのは酷かもしれない。大谷自身が『現状』を説明した。