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「TAKEユニの日本人ファンが増えた気が」久保建英MOMも“代えが利かない状態”を現地撮影…ソシエダは狂う歯車を直せるか
posted2023/02/09 11:01
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
リーガ20節、久保建英擁するレアル・ソシエダは、レアル・バジャドリーと対戦した。
ソシエダは、前節レアル・マドリー戦を苦しみながらも引き分け、CL出場権獲得のためにも貴重な勝ち点1を得ている。
一方バジャドリーは、5連敗で迎えた前節バレンシア戦、ラリンの値千金のボレーシュートが終了間際の90分に決まり、劇的勝利で連敗を止めている。
試合前日、ソシエダの招集選手が発表された。引き続きダビド・シルバ、ミケル・メリノの不在に加え、マドリー戦に先発したものの負傷交代したアリッツエルストンドが欠場。イマノル監督のチームには、主力の不在とともに右サイドバックの人材がいないという問題が垣間見えていた。
シルバらが不在の中でメンデス、オヤルサバルもベンチ
2月5日、現地18時半キックオフ。サン・セバスティアンは朝からどんよりとした天候だったが、キックオフ直前には晴れ間も見せ、多くのサポーターが、リーガ3位と好調のチームを楽しみに集まってきていた。
しかし発表されたスタメンは、少なからずサプライズを感じさせるものだった。
ただでさえ主力不在の中盤において、ブライス・メンデス、オヤルザバルがベンチとなった。また懸念されていた右サイドバックに誰が入るのかも、その時点では確実視できなかった。
両チームのメンバーが各々のポジションに散って、キックオフを待つ。
久保が前線右サイドに入ると、その後ろには本来攻撃的なバレネチェアがサイドバックのポジションについた。若いマリン、ナバーロがトップ下と左サイドに。トップには、キックオフ直前に月間MVPの表彰を受けたセルロートが入った。
試合は、予想を裏切って順位的に格下のバジャドリーが主導権を握ってゲームを進めていった。
不慣れな右サイドバックのバレネチェアを狙われただろうか、久保もフォローに回るシーンが増える。また左ウイングに入ったナバーロも効果的にボールキープをできず、流れをソシエダに持ってくることができなかった。
時間が経つにつれ右SBとの縦関係は改善されていった
最初のフリーキックの場面では久保とナバーロが話し合い、久保が蹴ったものの、精度を欠いた。ソシエダの最初の決定機は前半12分、スビメンディが縦に入れたパスをナバーロが久保に繋ぐと、2人をかわしシュートまで持っていった。