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「反抗的な学生もいたし、タバコは吸ってるし…」28年前、箱根駅伝優勝ゼロだった駒澤大を変えた大八木弘明・新コーチの“強烈な指導法” 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/01/11 17:02

「反抗的な学生もいたし、タバコは吸ってるし…」28年前、箱根駅伝優勝ゼロだった駒澤大を変えた大八木弘明・新コーチの“強烈な指導法”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2000年の箱根駅伝。初優勝を決め、ガッツポーズでゴールする駒大アンカーの高橋正仁

「まだわが家の子どもも小さかったんですが、女房が食事を担当して、二人三脚で立て直そうと決めたんです」

 まずは練習環境の整備。朝練習にちょうどいいコースはないかと近隣を探し始めた。「12kmくらいのコースが必要だと思って、自分で走って探しましたよ。まだ、学生より速かったんじゃないかな(笑)。それで多摩川沿いの平坦なコースと、砧公園のアップダウンのあるクロカンっぽいコースの2つが見つかった。今でも使ってますよ」

「大八木さんと同じ角刈りになってました」

 1年目はなんとか本戦に出場したものの、12位。ただし、大八木には運もあった。同じ福島出身で現・駒大ヘッドコーチの藤田敦史が自身の着任と同時に入学していたのだ。後にマラソン学生日本記録を樹立する藤田は1年目から頭角を現し、96年の1区で区間2位と存在感をアピール。復活の狼煙が上がった。

 そして96年4月、初優勝の中心となるメンバーが入学してくるが、そこに現在は國學院大の監督を務める前田康弘がいた。

「僕が駒大を選んだ理由は、渋谷と新宿が近いという、いかにも高校生が考えそうな理由でした(笑)。それに加えて、僕がいた市立船橋高校では髪型は自由だったので、大学でも丸刈りは避けたかったんです。僕に声をかけてくださった高岡総監督が『ウチは髪型は自由だよ』というので、その言葉を信じて入ったんですが……」

 だが、いざ入学してみると、大きめのレンズの眼鏡の奥から鋭い眼を光らせ、髪を角刈りにしたコーチが登場した。

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