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「ドイツには“エンドウ”がいなかった」失意の強国ドイツで始まった“妥協なき敗因分析”「反骨精神が必要?」「FIFAへの抗議は…」 

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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posted2022/12/04 17:02

「ドイツには“エンドウ”がいなかった」失意の強国ドイツで始まった“妥協なき敗因分析”「反骨精神が必要?」「FIFAへの抗議は…」<Number Web> photograph by Getty Images

2014年W杯優勝国ながら、前回大会に続き2大会連続のグループステージ敗退となったドイツ。代表をめぐる“11人”の意見を聞いていくと…

 元ドイツ代表キャプテンのミヒャエル・バラックはコスタリカ戦後に「自分達のサッカーを自問自答しなければならない。直近3つの国際大会で今のままのサッカーでは勝ち残れないことが分かったはず」と疑問を投げかけていた。

シュバインシュタイガー「相手チームのほうが燃えている」

 テレビ解説を務めた同じく元ドイツ代表キャプテンのバスティアン・シュバインシュタイガーも代表監督フリックに対し苦言を呈していた。

「相手チームのほうが燃えている。最後の5%の集中力が欠けていなかっただろうか。《燃えている》というのはいつでも闇雲に突っ込むことではなく、頭の中でやるべきことがはっきりしているかどうか。今日の試合でもあまりに多く相手選手をフリーにさせてしまっている。スペイン戦はよかった。でも日本戦、そして今日のコスタリカ戦では足らなすぎる。2016年欧州選手権以来ドイツはいつも失点している。いい守備ができないと勝ち残ることができないし、何かを勝ち取ることはできない」

リュディガー「時に汚れ仕事も率先してできないといけない」

 選手はどのように感じているのか。DFアントニオ・リュディガーは「ドイツにはタレント豊富な選手がいるのは間違いない。みんな素敵でいいプレーができる」と前置きしたうえで、「だが……」と言葉を続ける。

「サッカーはそれだけのスポーツじゃない。時に汚れ仕事も率先してできないといけない。そうした反骨精神のようなものが足らなかったのかもしれない」

メルテスアッカー「シンプルにやるべきことをやっているのか?」

 そうした《反骨精神》《根性》のようなところに異論を呈していたのが、元ドイツ代表DFでテレビ解説を務めていたペル・メルテスアッカーだ。

「反骨精神? ではプレーの信憑性についてはどうなのだ? シンプルにやるべきことをやっているのか? 正しい決断ができているのか? 難しいことではなくシンプルに普通のことを当たり前にできているのか? それこそが欠けていたところではないのか?」

クラマー「精神論から議論を始めることはできない」

 元ドイツ代表MFクリストフ・クラマーがこれに続く。

「ファンが《反骨精神》や《メンタリティ》というのを求める気持ちはわかるが、そこから議論を始めることはできない。コスタリカ戦でいえば、ポジショニングが正しくなかったところを指摘せざるをえない。ボールを持った時、持っていない時のポジショニングがずれたままだったら、例えば相手にすぐプレッシャーをかけることもできない、ボールを奪いに行くこともできない。外からはそれがボールを奪いに行けていないと見えてしまう」

【次ページ】 ケディラ「日本代表は遠藤航がドイツの攻撃を遮断していた」

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