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「ドイツには“エンドウ”がいなかった」失意の強国ドイツで始まった“妥協なき敗因分析”「反骨精神が必要?」「FIFAへの抗議は…」
posted2022/12/04 17:02
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
Getty Images
2014年W杯優勝国ながら、前回大会に続き2大会連続のグループステージ敗退でカタールを去ったドイツ代表。代表をめぐる“11人”の意見を聞いていくと…
ドイツ代表には何が足りなかったのか。
コスタリカとのグループリーグ3戦目は4-2で勝利し、試合前に課されていた最低限のノルマを達成しながら、日本がスペインを下したために、グループリーグ敗退を余儀なくされた。日本-スペイン戦のほうが先に終わったため、ドイツとコスタリカは最後の数分間、空虚な空気感の中で試合をせざるをえないことに。ドイツが最後の数分で6点とることなんてできっこない。
ミュラー「間違いなく最悪な事態」
試合終了のホイッスルが鳴ると、ピッチ上に倒れる選手たち、ベンチでは動くことができずに顔を覆う選手たち。試合後のテレビインタビューに応じたトーマス・ミュラーは「間違いなく最悪な事態」と2大会連続グループリーグ敗退にショックを受けていた。こわばった表情のハンジ・フリック監督は胸の中で何度、「こんなはずじゃなかった」と思ったことだろう。
試合終了と同時にドイツメディアは「あれだけの選手がそろっていながらありえない」と早速の大批判モード。2点差以上で勝利して、スペインと日本が引き分けたら決勝トーナメント進出となっていたわけだから、焦点はやはり日本に負けた一戦となる。フリック監督は「敗退は日本戦の20分間に要因がある。スペイン戦も勝つことができたかもしれないが」と話していた。
試合内容と同時に議論されている「FIFAへの抗議メッセージ」
「なぜ試合の主導権を明け渡したのか」という試合運びに関して、と同時に議論されているのが「なぜ大事な初戦の前に試合以外のことが大きなテーマとなってしまったのか」という点だ。