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「ミトマの英語は頼もしい」米記者が絶賛…なぜ“三笘薫の現地動画”に驚いた? 「細かいミスはあるが…」「堪能さよりも『何を話すか』」
posted2022/11/25 06:00
text by
田中仰Aogu Tanaka
photograph by
JMPA
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――ダンさんが11月7日に投稿したツイートが話題を呼びました。
Really encouraging to see Kaoru Mitoma doing postgame interviews in English. After a long period in the 2010s in which many Japanese players in Europe struggled with communicating, the new generation seems to understand the importance of language study.
— Dan Orlowitz (@aishiterutokyo) November 7, 2022
ダン 正直、驚きましたね。私は日本に住んで15年以上になりますが、“バズる”ツイートはこれまでもありました。でも今回は、英語のツイートが日本のサッカーファンの間で広がった点が珍しい現象だと感じました。
「頼もしい」と感じた意外な理由
――三笘選手が現地メディアの取材に英語で応える動画に、「頼もしい」とコメントされていました。
ダン カタールW杯日本代表の26人中19人が海外組であるように、昨今、多くの日本人サッカー選手が国外でプレーしていますよね。おそらく彼らのほとんどは、同僚とコミュニケーションがとれていると思うんです。食事に行くなど、海外選手と親交を深めている選手も少なくないでしょう。ただ三笘選手の場合は、“ミックスゾーンの取材”にひとり英語で応えているところが素晴らしいなと感じたんです。
――というのは?
ダン 試合や競技直後に簡単な取材を行う形はあらゆる競技に見られますよね。その際、ミックスゾーンの取材と、事前にアポイントをとってのインタビューでは、態度が変わる選手を多く見てきました。インタビューでは、英語を十分に話せる選手でも、事前に「こういう質問がきたらこう応えよう」という、ある種の“定型文”を使う選手が少なくありません。でも三笘選手は違ったんです。
――たしかに日本人が日本語で応えるインタビューでも、「今のコメントは事前に言うと決めていたのかも」と感じることはありますね。
ダン それは「自分の言葉」で話しているかどうか、と言い換えられるかもしれません。この点は言語の堪能さそのものよりも大切なことで、三笘選手は普段使っているであろう言葉で自分の考えを伝えようとしていました。「(アシストしてくれた同僚のMF)アダム・ララーナのクロスは精度が高かった。自分が決めたゴールはアダムのゴールでもあった」といった具合に。
「もちろん、細かいミスはあります」
――三笘選手の英語は非常に高いレベルといえるのでしょうか。