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「ミトマの英語は頼もしい」米記者が絶賛…なぜ“三笘薫の現地動画”に驚いた? 「細かいミスはあるが…」「堪能さよりも『何を話すか』」
text by
田中仰Aogu Tanaka
photograph byJMPA
posted2022/11/25 06:00
「ミトマの英語は素晴らしい」。三笘薫が英語で取材対応する姿に、アメリカ人記者が感銘を受けた理由とは
ダン そうですね。日本人サッカー選手でいえば、川島選手、長谷部選手、吉田麻也選手はものすごく上手いですね。しかも自分の言葉で話してくださるので、私が日本代表の試合後に英語で取材する際、その3人には特にお世話になりました(笑)。
――川島選手は7カ国語話せるといいます。
ダン 13年、ベルギー現地で行われた代表戦の試合後、川島選手は日本語→フランス語→英語とインタビュアーが代われど、すべて流暢に応えていて驚きましたよ。ただ彼はスペシャルな存在なので、あのレベルを目指すと挫折するかもしれません。
「指導者層も英語を学ぶべき」理由
――他の言語を学ぶ以上、目指すレベルは選手によって変わってきそうですね。
ダン そのとおりです。ドイツで指導者のライセンスを目指す長谷部選手にはネイティブレベルが求められますが、イチ選手がそこまで必要かといわれると……。私の持論では、三笘選手くらい話せれば問題ないと思います。繰り返しになりますが、堪能さそのものよりも「何を話すか」ですから。彼のように、臆せず英語で自分の考えを発言する選手が増えていけば、日本サッカーが世界に知られるきっかけにもなると思います。
一方で、日本サッカー界の指導者層が外国語を学ぶ必要はないのか、というとそれも違います。私自身、英語を話せる日本の指導者の少なさを常々感じているので。海外の最新サッカートレンドを知る上でも、チームの監督やコーチこそ英語で直接、ヨーロッパの記事や文献を読んだほうがいいと思います。その意味でも、語学は日本サッカー全体の課題かもしれませんね。
――それにしても、ここまでのインタビューはすべて日本語で応えていただきましたが、本当に日本語がお上手なんですね。
ダン ありがとうございます。私の語学力に大きな影響を与えたのはもっぱら「mixi」でした(笑)。日記やメッセージのやりとりを通して、教科書的ではない日本語が学べたので。SNSを通じて外国語のコンテンツに接しやすくなった現代は、昔に比べて圧倒的に学びやすくなりましたよ。
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