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”男女7人遭難”も発生…近年急増、SUP事故はなぜ起きる? SUP元日本王者が明かす要因「見た目以上に体幹、筋力、スタミナが必要」
posted2022/10/02 11:00
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Getty Images
昨今、大ブームとなっているスタンドアップパドルボード(以下SUP)。大きなボードの上に立ち、パドル(櫂)を漕いで海や湖、河川などを行き来する様子は、見ているだけでも気持ちよさそうだ。
横須賀で男女7人が帰還不能に
しかし近年、SUPによる遭難事故が急増している。例えば今年の8月28日には、以下のような事故が起こっている。
「神奈川県横須賀市秋谷の沖合約1キロにある尾ケ島近くで、SUPで遊んでいた3~47歳の男女7人が『陸に戻れなくなった』と、110番通報。7人は家族と知人のグループで、海岸から尾ケ島までをSUPで往復する予定だった。強風で戻れなくなったといい、陸で待っていた家族が海上からの電話を受けて通報した。7人は付近の定置網につかまっているところを救助された」(神奈川新聞 8月28日配信記事より要約)
初心者でも手軽に楽しめるSUPではあるが、なぜこのような事故が起こってしまったのか。
「気象条件、SUPをやる方の技量と知識などあらゆることが要因になったと思いますが、結局のところ手軽なレジャーゆえに軽く考えてしまったことが大きな要因かと思いますね」
こう語るのは、湘南・江の島のマリーンスポーツショップ『TAKA SLIDE』のオーナーのTAKA釜口さんだ。
TAKAさんはかつてハワイを拠点にプロのウィンドサーファーとして活躍し、SUPにおいては国内の先駆者として全日本チャンピオンになるなど数々の実績をもつ。現在はSUPインストラクターなどをしているこの道のエキスパートだ。
TAKAさんは、遭難の要因にまず風の影響を挙げた。