熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
ブラジルはネイマール、ペレがいても11人制が“最弱”、ブラインドサッカーこそ“最強”!? パラ4連覇など無敵の歴史〈日本も健闘5位〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byYohei Osada/AFLO
posted2021/09/04 11:01
東京パラリンピックでの日本vsブラジル。まるで“見えている”かのようなプレーの数々に驚愕した人も多いだろう
2010年代も続いたブラジルの進撃
2012年ロンドン大会には、南米からブラジルとアルゼンチン、欧州からスペイン、フランス、トルコ、イギリス、アジアから中国とイランの8カ国が参加。4カ国ずつ2つのグループに分かれて総当たりで対戦し、各グループの上位2カ国が準決勝以降へ勝ち上がる方式で行なわれた。
グループステージ(GS)の順位は、A組がブラジル、フランス、B組がスペイン、アルゼンチンの順。準決勝では、ブラジルが延長、PK戦の末にアルゼンチンを下し、フランスがスペインを2-0で破った。
決勝ではブラジルがフランスを2-0で下して3連覇。3位はスペインだった。
2016年リオ大会には、南米から地元ブラジルとアルゼンチン、欧州からスペインとトルコ、アジアからイランと中国、中米からメキシコ、アフリカからモロッコの8カ国が参加した。メキシコとモロッコは初出場だった。
GSの順位は、A組がスペインとアルゼンチン、B組がブラジル、フランスの順。準決勝では、ブラジルが中国に先制されて冷や汗をかいたが、ジェッフィーニョ(東京大会にも出場)の2得点で逆転勝ち。イランとアルゼンチンはスコアレスドローで、PK戦でイランが勝って初の決勝進出を果たした。
決勝では、ブラジルがリカルジーニョの得点を守り切って4連覇を遂げた。3位決定戦は、アルゼンチンと中国がスコアレスドローだったが、PK戦でアルゼンチンが勝った。
フランスに大勝した日本もブラジルに屈した
そして東京大会には南米からブラジルとアルゼンチン、欧州からスペインとフランス、アジアから地元の日本、中国、タイ、アフリカからモロッコが参加した。
GSのA組で、ブラジルは中国に3-0、日本に4-0、フランスに4-0とすべて圧勝。準決勝は雨中の試合となったが、モロッコを1-0で下し、5大会連続で決勝へ進んだ。メンデスが5得点で、リカルジーニョとソアレスが2得点ずつ記録している。
日本は、GS初戦でフランスにエース・黒田の2得点と川村の2得点で4-0。記念すべき大会初勝利をあげた。しかし、ブラジルには力の差を見せつけられ、GS最後の中国戦でも試合の主導権を握ることができず、0-2で敗れた。