熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
ブラジルはネイマール、ペレがいても11人制が“最弱”、ブラインドサッカーこそ“最強”!? パラ4連覇など無敵の歴史〈日本も健闘5位〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byYohei Osada/AFLO
posted2021/09/04 11:01
東京パラリンピックでの日本vsブラジル。まるで“見えている”かのようなプレーの数々に驚愕した人も多いだろう
日本は5位入賞。決勝はブラジル対アルゼンチン
しかし、9月2日に行なわれた欧州王者スペインとの5位、6位決定戦で、前半20分、右CKが逆サイドへ流れたところを黒田が強烈に蹴り込んで先制。この得点を守り切って1-0で勝ち、5位となった。初出場でありながら、欧州代表のフランスとスペインを倒して2勝をあげたのは見事だった。
ブラジルは、4日の決勝でアルゼンチンと対戦する。フットボールと同様、この南米の隣国どうしのライバル意識は凄まじい。世界最高の試合が見られそうだ。
ここまで、ブラジルのブラインドサッカーの歩みを辿った。関係者に話を聞いて回るうち、かつてブラジル代表の主力として活躍し、まだパラリンピックの正式種目になっていなかった1980年代に陸上競技の選手として出場して入賞し、指導者としても日本戦で驚愕のシュートを決めたパラナらを育てた人物に行き当たった。
機関銃のような早口で、縦横無尽にしゃべりまくる。エネルギーの塊でありながら、話の内容は示唆に富む――。ただただ、圧倒された。
<後編に続く。関連記事からもご覧になれます>