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“あの時”を知る竹下佳江が緊急提言「いま動かないと、取り残される」バレー界が持つべき危機感とは?
posted2021/08/19 11:03
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Ryuichi Kawakubo/AFLO SPORT
このもどかしさを伝えたい。竹下佳江から思いが溢れていた。
「今回のバレーボール、熱を感じましたか?」
8月8日に閉幕した東京五輪で、男子は29年ぶりの準々決勝進出を果たし、最終成績を7位で終えた。その一方で女子は1996年のアトランタ五輪以来25年ぶりの予選ラウンド敗退。その模様を竹下はOGとして、ロンドン五輪のメダリストとして、さまざまなメディアで伝えていた。
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大会後、Vリーグのヴィクトリーナ姫路で副社長という肩書きを持つ竹下は、クラブのスポンサーや地元の支援者や多くの指導者、関係者と言葉をかわす機会があったという。その時、決まってこう言葉をかけられた。
「男子は希望が見えて面白かったけれど、女子は厳しかったですね」
この言葉を、竹下自身は重く受け止めている。
「正直に言えば危機感しかありません。銀メダルを獲得した女子バスケ、見ていても楽しそうで、気持ちがいいチームでしたよね。でも、ただ楽しいだけじゃなく、バスケットボールの選手たちはものすごく練習したからこその成果であって、必死で取り組んだ先にあのチーム、結果があった。女子バレーだって同じように必死でやってきたけれど、なぜ結果は違ったのか。今後のバレー界のためにも、この状況を振り返り、どうフィードバックしていくかが大事だと思うんです」
結果が出れば称えられ、出なければ叩かれる。その痛みは誰よりも理解している。だからこそ、バレーボールを愛するゆえに、あえて厳しく——竹下が東京五輪を振り返った。