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「心拍数190以上でプレーしていた」世界最高SBマルディーニが語る、攻撃参加の真髄【ドリームチーム選出】 

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バレンティン・パウルッツィ

バレンティン・パウルッツィValentin Pauluzzi

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photograph byMarc Francotte/L’Équipe

posted2021/02/14 17:00

「心拍数190以上でプレーしていた」世界最高SBマルディーニが語る、攻撃参加の真髄【ドリームチーム選出】<Number Web> photograph by Marc Francotte/L’Équipe

ユースからACミラン一筋。7度のスクデッド、CL優勝5回など、キャプテンとして長年にわたりチームに貢献した

マルディーニ 78年のアルゼンチンW杯がテレビで見た最初のW杯で、アントニオ・カブリーニ(当時20歳)のシンデレラストーリーには感動した。若くてニ枚目、本当にかっこよかった!

 ミランではマウロ・タソッティの影響が大きかった。身体はさほど大きくないがテクニックが素晴らしかった。彼がサイドバックでプレーする楽しさを教えてくれた。僕が思うに、パワー以上にテクニックが複雑な状況で解決策を与えてくれる。

――ライバルクラブの選手たちはどうでしたか?

マルディーニ エラス・ベローナとサンプドリアでプレーしたハンス・ペーター・ブリーゲルは豊富な運動量でピッチをよくカバーした。パルマのアルベルト・ディキエザは代表のチームメイトでもあったが、技術とスピードの両方を兼ね備えていた。それからロベルト・カルロスだ。その驚異的なシュート力で彼は歴史を作った。

「実は僕の有酸素運動能力はそれほど高くない」

――ビセンテ・リザラズもあなたと同世代ですが?

マルディーニ 彼もまた素晴らしい選手だった。守備から入り、チャンスと見ると攻撃を仕掛け、際限なくオーバーラップを繰り返した。彼を見ると、カペッロが常に僕に言っていたことを思い出す。「チャンスがあると思ったら好きなときにオーバーラップを仕掛けろ。ただし戻るエネルギーを常に残しておけ」。僕らはMFではないから、攻撃参加はチームから容認された小さなプラスアルファでしかない。優先すべきは常に守備であるわけだからね。

――有酸素運動能力がとても重要ということですか?

マルディーニ そうなんだが実は僕はそれほど高くはなかった。どちらかといえばショートスプリントが得意なスプリンターで、強度の高い走りをした後では、呼吸が整うまで後方で休む必要があった。センターバックとしてはそれでまったく問題がなかった。サッキのおかげで、あるいは彼のせいでと言ったほうがいいかも知れないが(微笑)、僕らは有酸素運動を集中的に行ない、慣れていった。

 あの頃は数値を正確に測定する機械はなかったけれども、生涯の75%の試合で僕は心拍数190以上でプレーしていただろう。心臓が口から飛び出しそうな苦しさばかりを当時は感じていたけど、今振り返ると凄いことだったと思う。意識的にも無意識的にも僕は完璧な試合をしたかった。でも左サイドでミスなくプレーすることなど不可能で、課せられたタスクもまたプレーの範囲もすべてをこなすのは難しかった。

【続きを読む】「サイドバックはゲームの推進力」マルディーニが語る「サッキ革命」とSBの深い関係性

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