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育成の日本ハムのはずが…ドラフト上位組“伸び悩み” 清宮幸太郎&吉田輝星は覚醒なるか【記録で振り返り】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/01/06 11:03

育成の日本ハムのはずが…ドラフト上位組“伸び悩み” 清宮幸太郎&吉田輝星は覚醒なるか【記録で振り返り】<Number Web> photograph by Kyodo News

打率1割台で終わった清宮幸太郎。残留濃厚となった西川遥輝らとともにチームを引っ張る存在になりたい

<ここ3年のドラフト指名上位選手の一軍通算成績>
〇2017年
1位 清宮幸太郎/早稲田実高
230試636打126安21本73点2盗 率.198
2位 西村天裕/NTT東日本
77試3勝2敗1SV 11HD 93.1回 率3.95
3位 田中瑛斗/柳ヶ浦高
1試0勝1敗0SV 0HD 2回 率9.00

〇2018年
1位 吉田輝星/金足農業高
9試1勝5敗0SV 0HD 31.1回 率9.77
2位 野村佑希/花咲徳栄高
21試74打19安3本18点0盗 率.257
3位 生田目翼/日本通運
7試0勝2敗0SV 0HD 14回 率7.71

〇2019年
1位 河野竜生/JFE西日本
12試3勝5敗0SV 0HD 60.1回 率5.07
2位 立野和明/東海理化
一軍出場なし
3位 上野響平/京都国際高
一軍出場なし

 ダルビッシュ有、中田翔、斎藤佑樹、大谷翔平と日本ハムは甲子園の人気者を1位で獲得してきた。斎藤のように不発の選手もいたが、その多くがリーグを代表する選手へと成長した。その手腕で「育成の日本ハム」の名を高からしめてきた。

清宮、吉田と獲得してきた“人気者”が

 近年も清宮幸太郎、吉田輝星(外れ1位)とその年の高校生の目玉をくじ運よく獲得してきたが、現時点では結果を残せていない。

 高校生の場合、戦力化するまでには時間がかかる。巨人の不動の4番、岡本和真でも規定打席に到達したのは4年目だった。だから清宮もまだ評価を定めるのは早いかもしれないが、清宮の外れ1位でヤクルトに入団した村上宗隆はリーグ屈指の強打者に成長しているのを見ると、やや出遅れ感がある。

 2020年が2年目だった吉田輝星についても結論づけるのには早すぎるだろうが、今のところ「良い兆し」がないのは事実である。

 甲子園の人気者を獲得してきたのは編成ではなく球団の意向とも言われているが、ここ3年の状況は「見立て違い」なのか入団後の「育成の問題」なのか。

栗山監督10年目、どのような方針に?

 これまでは育成枠で選手を獲得せず、70人枠の中で育成していたが、2018年からは育成ドラフトにも参加している。このあたりにも方針の揺らぎを感じる。

 栗山英樹監督の治世は今年で10年となる。近年では最も成功した監督の1人ではあるが、さすがに“制度疲労”をきたしているのだろうか。

 今オフは有原航平、西川遥輝と投打の主力がポスティングでのMLB移籍を表明、有原は12月にテキサス・レンジャーズへの移籍が決まった。傑出した成績ではないが、黙々と投球回数を消化する「イニングイーター」の離脱は、先発投手陣の「量的不足」を出来する。

 一方でリードオフマン西川のMLB移籍はかなわなかった。リーグ屈指のリードオフマンが残留したのはまだしものことだった。

 また今季は金子弌大の先発再転向も取りざたされているが、年齢を踏まえると多大な期待をかけるのは酷だろう。従来のように「欠損を自然増で補う」ことは現状の日本ハムでは難しい。栗山監督は、2021年をどのようにマネジメントするのだろうか。

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