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育成の日本ハムのはずが…ドラフト上位組“伸び悩み” 清宮幸太郎&吉田輝星は覚醒なるか【記録で振り返り】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/01/06 11:03

育成の日本ハムのはずが…ドラフト上位組“伸び悩み” 清宮幸太郎&吉田輝星は覚醒なるか【記録で振り返り】<Number Web> photograph by Kyodo News

打率1割台で終わった清宮幸太郎。残留濃厚となった西川遥輝らとともにチームを引っ張る存在になりたい

<2018年以降のRC(Runs Created 打者の総合指標)5傑>
2018年
1西川遥輝 100.35
(528打147安10本48点44盗 率.278)26歳
2近藤健介 91.86
(462打149安9本69点5盗 率.323)25歳
3中田翔 73.92
(540打143安25本106点0盗 率.265)29歳
4レアード 61.33
(450打105安26本65点0盗 率.233)31歳
5大田泰示 58.82
(383打105安14本59点3盗 率.274)28歳

2019年
1西川遥輝 92.56
(548打158安5本41点19盗 率.288)27歳
2近藤健介 88.99
(490打148安2本59点1盗 率.302)26歳
3大田泰示 75.23
(557打161安20本77点6盗 率.289)29歳
4中田翔 64.71
(450打109安24本80点0盗 率.242)30歳
5渡邉諒 62.58
(481打126安11本58点0盗 率.262)24歳

大谷移籍以降、打線が代わり映えしない?

 抜群の選球眼と盗塁成功率が極めて高い俊足外野手の西川、驚異的な出塁率で打率4割に最も近い男と言われる近藤、好機に強いRBIイーター(打点食い)の中田と、日本ハムは個性的な強打者を次々と生み出してきた。

 しかし大谷翔平の移籍以降、打線も代わり映えがしないのだ。

2020年
1近藤健介 87.23
(371打126安5本60点4盗 率.340)27歳
2西川遥輝 86.41
(422打129安5本39点42盗 率.306)28歳
3中田翔 66.50
(440打105安31本108点1盗 率.239)31歳
4渡邉諒 55.02
(414打117安6本39点4盗 率.283)25歳
5大田泰示 54.40
(455打125安14本68点3盗 率.275)30歳

 2017年に巨人から移籍した大田泰示が堅実な攻守でチームに貢献していることと、2019年から長打力を発揮しだした渡邉諒が正二塁手になったのはプラス要因だが、20代前半の生え抜き若手野手がレギュラーの座に手をかけていないのだ。

杉谷のユーティリティぶりは貢献度大も

 昨年のチームでは目立ったのは、攻守のユーティリティで、ムードメイカーの杉谷拳士。ダルビッシュ有や大谷翔平など、グラウンドにいるだけでオーラを感じるようなスター選手は日本ハムから絶えて久しい。

 2020年はビヤヌエバ、王柏融という外国人選手も期待外れ、捕手も一昨年途中に巨人から来た宇佐美真吾が易々と第一マスクを手に入れるような状況だった。その辺り、「人がいない」という感想を抱かざるを得ない。

【次ページ】 清宮、吉田と獲得してきた“人気者”が

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