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【記録で12球団総括】大野雄大は凄いがフル回転しすぎ? “勝利の方程式”確立の中日、2021年が勝負の年なワケ 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2020/12/24 11:05

【記録で12球団総括】大野雄大は凄いがフル回転しすぎ? “勝利の方程式”確立の中日、2021年が勝負の年なワケ<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2020年はまさにフル回転という印象だった大野雄大。ドアラも大喜びする活躍を見たいものだ

 捕手に関しては谷繁元信が2015年で選手を引退してから、中日は杉山翔大、松井雅人、加藤匠馬らがマスクを被ったが、いずれも定着できなかった。今季は5年目の木下拓哉が88試合に出場して6本塁打、打率.267に加え、盗塁阻止率はリーグ1の.455、さらにエース大野雄大の20登板中18登板は木下が捕手を務め、相性の良さを見せた。

 今年、正捕手を固定することができたとすれば、中日にとっては大きな収穫となるだろう。

主力が20代後半~30代だからこそ来季が勝負

 投打ともに言えることだが、中日の主力選手にはベテラン、中堅選手が多い。

 来季、大野雄大は33歳、祖父江は34歳、木下が30歳、大島は36歳、ビシエド32歳、阿部32歳。29歳の福、27歳の高橋や京田、柳などもいるが、ヤクルトの村上宗隆(21歳/以下すべて来季の年齢)、巨人の岡本和真(25歳)、戸郷翔征(21歳)、広島の森下暢仁(24歳)のように20代前半でチームを背負うような選手はまだ出てきていない。

 だとすれば、中日は来季こそが勝負の年になる。

 大野雄大が今季同様の成績を挙げることが前提になるが、ベテラン、中堅がフル回転して大戦力の巨人と雌雄を決する年になるだろう。

 新外国人選手など不確定な要素もあるが、開幕からダッシュして中日らしい戦いでペナントレースを盛り上げてほしいものだ。

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