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引退・五郎丸歩、“南アフリカ撃破”につながる19歳時の自分への厳しい評価とは【名言】
posted2020/12/10 06:00
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Tamon Matsuzono/Getty Images
<名言1>
僕たちが目指しているのは、W杯でプレーすることではなく、そこで勝って日本ラグビーの歴史を大きく変えること。
(五郎丸歩/Number870号 2015年1月22日発売)
◇解説◇
果たして10年前、日本でこれほどまでにラグビーが“再認知”されると予想したラグビーファンは、どれだけいるだろうか。
2015年と2019年のラグビーW杯で日本代表が世界の強豪相手に勝利を挙げ続けたことで「にわかファン」という言葉も生まれるほどになったが、“ライト層”にラグビーを認知させるきっかけとなった立役者は、五郎丸で間違いないだろう。
2015年W杯、五郎丸はエディー・ジョーンズ率いるチームにあって正確なキックを披露。また、攻守の最後の砦となるフルバックとして、八面六臂の活躍を見せた。
ラグビー人気再燃の立役者の1人となった五郎丸だが、世間ではW杯開幕前のラグビー日本代表に対する期待値は決して、いや全くと言ってもいいほど高くなかった。
このとき五郎丸はヤマハ発動機で清宮克幸監督の下で実力を磨き、2年連続でトップリーグ得点王とベストキッカーを受賞するなど、日本ラグビーの中心になっていた。そして迎えたW杯では1トライ7ゴール13ペナルティーゴールと得点を量産し、日本代表史上初のW杯3勝を挙げる原動力となった。
「ジャパンがやってきたことは間違いじゃなかったとW杯で証明したい。勝たないと、日本のラグビーは変わりませんから」
エディーの課したトレーニングは苛烈だったと伝わる。しかし日本ラグビーの歴史を変えるために、五郎丸らフィフティーンは最後まで戦いきったのだ。