情熱のセカンドキャリアBACK NUMBER
齊藤祐也が子供教室で学んだ“情熱”、「ノーサイド・ゲーム」の監督からもらった宝物とは
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2020/11/17 17:02
子供向けのスポーツ教室「コーディネーション・アカデミー」では様々な指導者から刺激を受けているという
日本代表についての後悔とは
福澤監督からの褒め言葉は、宝物にもなった。
「日本代表や大舞台で戦っているアスリートは、ビビらない。普通は大御所の俳優さんと芝居をするとなると緊張してNGを出すが、そういうことがなかった」
確かに、何をやるにしてもビビらない。いや何をやるにしても楽しいと感じている。俳優も、ラグビー解説も、情報番組の生出演も、そしてYouTubeも。
つらいことにも、苦しいことにもビビらない。
これまで自分が歩んできた経験値もさることながら、スポーツ教室で子供たちを教えていることによってすべてを「学びの場」と捉えられるようになった。
日本代表のキャップが14でとどまったことは現役時代の後悔の1つだった。一度辞退したことによって、代表の道が遠ざかってしまった。幅を狭めてしまった後悔。セカンドキャリアでは同じ失敗を繰り返したくない。
たっぷりと思いを込めて継続してきた「コーディネーション・アカデミー」を今後どう展開していくか。
「やっぱり何年か経ったら全国的に広げていきたいという目標はあります。ただ単にフランチャイズ的に広げるのではなく、僕の指導法、指導理論を落とし込んでいくものでないと意味がないと思っています。そして指導する仲間も増やしていきたい。仲間の輪も広げていきたいなって思いますね。そうすれば僕もまた学べるとは思うので」
チャレンジの幅は広く、長く。
齊藤祐也のトライは、果てしなく。
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