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堂安律「違いを生み出せる選手に僕はなりたい」志高きビーレフェルトの起爆剤となれ 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2020/09/26 11:40

堂安律「違いを生み出せる選手に僕はなりたい」志高きビーレフェルトの起爆剤となれ<Number Web> photograph by Getty Images

フランクフルト相手に1-1のドローで1部開幕戦を乗り切ったビーレフェルト。堂安律は異色のチームでどんな結果を残せるか

開幕戦、無謀さとは対極のパス数

 9月19日、12年ぶりの1部での開幕戦は、CL出場を目指すフランクフルトとのアウェーゲームだった。

 これまで通り、チームで最多のパスを出していたのはオルテガだった。手詰まりになったら、彼に戻して攻撃を作り直す。

 開幕戦の15分ごとのGKオルテガの全パスにおけるショートパスの割合の推移は以下のとおりだ。

0~15分:57.24%
16~30分:28.57%
31~45分(*):75%
46~60分:14.29%
61~75分:100%
76~90分(*):0%

*アディショナルタイム含む

 61分から75分まではオルテガがパスを出すシーンは一度しかなかったし、最後の15分間の彼の4本のパスはすべてロングキックだった。

 これはアウェーでの開幕戦での引き分けは悪くない、という「無謀さ」とは対極にある、現実的な戦いをしたからに他ならない。

11人の1部出場試合数が長谷部に及ばない中

 特筆すべきは、前半31分から45分までの15分間だ。前半32分にはオルテガがペナルティーエリアのすぐ外にいた味方へとつないだショートパスを、フランクフルトの鎌田大地に奪われ、決定機を許した。

 しかし、彼らの志は揺るがない。その後の13分間もスタイルは崩さなかった。この試合でオルテガが最も多くのパスを味方の足下につけた15分間が、この時間帯だったのだ。

 フランクフルトがハーフタイムに守備を微調整してきたこともあり、後半にはパス数自体が半減した。適応力の高さは1部の強豪なら当然有している。だからこそ「無謀さ」を切り離しつつ現実と向き合い、改善を重ねる必要はある。

 とはいえ、この試合がブンデスリーガのデビュー戦になったのはスタメン11人中で9人。チームに所属する全選手の1部での出場試合数を全て足しても、224試合。これはフランクフルトの長谷部誠の311試合という出場試合に遠く及ばないものだった。それを考えれば、健闘したといえる。

【次ページ】 敵将も称える中で必要な「勇敢さ」

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