藤川球児の名言
ストレートは、練習の中で磨くものではなくて、試合の中でステップアップさせるもの。
藤川球児(プロ野球)
2020/09/06
わかっていても空振りしてしまう――。藤川の代名詞となったストレートは名だたる強打者たちにそう言わしめてきた。阪神が優勝した2005年は「JFK」と呼ばれた勝利の方程式のセットアッパーを担い、当時の新記録となる年間80試合に登板。多くのマウンドを経験することで、その武器を磨き上げてきた。翌年は久保田智之の負傷によってクローザーに転向。「低いところから高いところへ伸び上がれ! と思って投げてます」と語っていた高めの直球と鋭く落ちるフォークボールで三振の山を築き、'07年には自己最多となる46セーブを記録した。40歳を迎えた今季、シーズン半ばでの現役引退を表明。「こういうポジションなので、いつでもそういう気持ちでやっていた」。常にチームの勝利を託されてきた男は潔く次世代にバトンを渡す。
Number659号(2006/08/10)