サムライブルーの原材料BACK NUMBER
サンフレッチェ荒木隼人の「note」。
書くことでプレーが向上する理由。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/08/19 15:00
サンフレッチェユースから関西大学に進み、その後サンフレッチェに加入した荒木。昨年11月には日本代表にも初招集された。
書くのに1週間ほどかかっている。
スラスラと書いているように思うが、「1週間ほど掛かっています」と明かす。
「書けば書くほど、書いている文章が違うなと思ったり、もっと適切な表現がないのかなと考えたり、そうなるとどうしても時間が掛かってしまうんです」
昨年、プロになって「広く、柔軟な考えを持ちたいから」と読書をするようになった。コロナ禍による外出自粛期間も、読書やnoteによって「頭を鍛える、頭を使う」意識を強めた。
「サンフレユース史上最弱世代」
6月からのnoteではサンフレッチェユース時代、関西大学時代を振り返っている。
大阪府門真市出身の荒木はガンバ大阪門真ジュニアユースでFWからDFにコンバートされたものの、ユースに昇格できずに誘いのあったサンフレッチェ広島ユースに入る。
2つ上には野津田岳人、1つ上には川辺駿らがいた。
練習初日に学年対抗戦があり、「ボッコボコの完敗」を喫した。必死に練習して2年時には「全国大会の決勝の舞台に立つ」経験もできたが、彼がキャプテンを務めた3年時は結果を何も残せなかった。「サンフレユース史上最弱世代」と自ら述べている。
ここも一部抜粋させていただく。
<当時は「忘れたい、消し去りたい過去」でしたが、
今ではだいぶ捉え方が変わりました。
「あの1年間が今の僕を作っている」とまで思えるようになりました>
関西大学時代には、個々にそれぞれ将来の目標設定が違う難しさのなかで「みんなのために」と思えるようになったエピソードを紹介している。自分の内面と真正面から向き合っていることがヒシヒシと伝わってくる。