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フランスサッカー界のVAR評。
「この胡散臭い技術はどこからだ?」 

text by

ジャンマリー・ラノエ

ジャンマリー・ラノエJean-Marie Lanoe

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photograph byL'Equipe

posted2020/04/01 11:30

フランスサッカー界のVAR評。「この胡散臭い技術はどこからだ?」<Number Web> photograph by L'Equipe

複数のカメラ、広い視野、スローモーション……あらゆる技術を持つはずなのにVARは問題を解決できていない。

「この胡散臭いテクノロジーはどこで生まれた?」

 トニー・シャプロンも同意見である。

「私の解決策はとてもシンプルだ。ただちにVARを完全撤廃する。実験はほろ苦いものとなっている。奇跡的な解決方法でないことがわかったにもかかわらず、VARがまるで完全無欠であるかのように見なされている。

 この胡散臭いテクノロジーはいったいどこで生まれたのか。私が思うに起源は1994年のアメリカ・ワールドカップだ。

 当時の大会組織委員会は、他のアメリカのメジャースポーツ同様に、テレビ中継の合間にコマーシャルを挟み込めるように4クォーター制で試合をおこなうことを提案した。もちろんFIFAは拒絶したが、それがすべての始まりだった。FIFAもUEFAも、VARがビデオ判定を下すまでの間にCMを挟み込めないか検討している。公正さの追求の名のもとに導入されたが、VARが真に目指しているのはテレビ放映における利益の拡大だ。

 このシナリオを正当化するために、審判による判定が危機的な状況に陥っていると人々に信じ込ませようとしているが、それは欺瞞に過ぎない。VARは何も解決しない。問題をずらしているだけだ。ところがスポンサーを目にする機会はずっと増えている。シャツ広告やピッチサイドの看板ばかりではない。本当にあらゆるところ、あらゆる場面でだ!」

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