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駅伝のない春、大学陸上部は何を?
意外に重要な「トラックシーズン」。
 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2020/03/15 11:40

駅伝のない春、大学陸上部は何を?意外に重要な「トラックシーズン」。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根駅伝を最大の目標とする駅伝部・陸上部も、1年間その練習だけをしているわけではない、というのは面白いところだ。

関東の大学の大一番、関カレ。

 そして5月、関東の学生にとって非常に重要な大会がやってくる。

「関カレ」である。

 関東学連に加盟している大学が参加し、それぞれの種目でポイント(1位から8位までポイントがつく)を稼ぎ、大学としての優勝を争う大会だ。大学が1部、2部に分かれており、毎年1部下位2校と2部の上位2校が入れ替わる。

 昨季の箱根駅伝の覇者である青学大、そして大旋風を巻き起こした国学院大、東京国際大は2部、東海大、東洋大は1部である。

1万mと5000m双方に出場する選手も。

 この関カレは、誰もが出場できるわけではない。

 各種目には参加標準記録(1部2部ともに5000mが14分12秒、1万mは29分30秒)があり、なおかつ1種目あたり各校3名の出場しかできないことになっている。そのためレベルが高い大学では誰をエントリーさせるか、監督が頭を悩ますことになる。

 一方で能力が高く、タイムを持っている選手は、例えば5000mと1万mの両種目をこなすことも可能だ。昨年で言えば男子1部では佐藤敏也(法大)が2種目に出場し、5000mは日本人トップの総合4位、1万mでも日本人トップの総合3位と素晴らしい成績を残した。

 他にも荻久保寛也(城西大)、太田智樹(早稲田大)、鬼塚翔太(東海大)、西山和弥(東洋大)らが2種目に出場。2部では浦野雄平(国学大)が5000mで日本人トップの6位、1万mでも日本人トップの4位と健闘し、伊東颯汰(駒大)、鈴木塁人(青学大)らも2種目に出場していた。

 エントリーしていない選手は出走する選手の応援やサポート役に回る。大会中は、出場選手の応援以外はわりと自由な時間が多いので他大学の選手と交流を深めたり、競技場内外のコースを走って練習している選手もいる。

【次ページ】 関カレで目立った選手は駅伝でも強い。

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