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ドルトムント戦完敗も宿っていた、
長谷部誠と鎌田大地、目の奥の炎。 

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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photograph byGetty Images

posted2020/02/25 08:00

ドルトムント戦完敗も宿っていた、長谷部誠と鎌田大地、目の奥の炎。<Number Web> photograph by Getty Images

欧州サッカーでいま最も見たい選手、ハーランド(右)。サンチョらとのユニットは恐ろしい破壊力を秘めている。

なぜか長谷部と鎌田はベンチから。

 サポーターの熱量は当時のまま。しかも今回はホームスタンドに壮大なコレオグラフィまで現れて、あまりの壮麗さにドイツ人記者もスマホでせっせと写真撮影していました。うん、やっぱりドルトムントの雰囲気はいい!

 現在、ドルトムントに日本人選手は在籍していません。僕がこのゲームを選んだのは、アイントラハトの長谷部誠と鎌田大地のプレーを観るためです。

 しかし、なんとふたりはベンチスタート。アイントラハトは昨年末の不調から脱却し、ウィンターブレイク明けの公式戦で4勝1分と絶好調。その勢いたるや風雲昇り龍の如し。アドルフ・ヒュッター監督も解任危機から解き放たれて喜色満面といったところですが、ここで立場が危うくなったのが我らが日本人プレーヤーのふたりなのでした。

リベロのポジションがなくなった。

 ヒュッター監督は今冬、相手に研究され尽くした感のある3-4-2-1、もしくは3-4-1-2システムから4-4-2、あるいは4-2-3-1へのシステム変更を図りました。

 その結果、3バックのリベロを務めていた長谷部のポジションがなくなりました。また鎌田はウィンターブレイク中のアメリカキャンプで足首の靭帯を損傷して一時日本へ戻るなど、戦線離脱を強いられました。

 鎌田はその後急速にコンディションを回復させて早期復帰を果たしましたが、ミヤト・ガチノビッチらとトップ下を争う中、徐々に出場機会を失っています。

 個人的な見解では、4バックになってからのアイントラハトには、あまり力強さを感じません。

 確かに、バックラインセンターにマルティン・ヒンターエッガーとダビド・アブラアムが並んで、同じくセンターバックタイプのエバン・エンディッカがサイドバックを務めることで、超守備的バックラインが形成されてディフェンスが強固になった印象はあります。

 また1月末にライプツィヒから移籍加入したボランチのシュテファン・イルザンカーも元々はセンターバックで、こちらも守備に定評があります。

 そしてヒュッター監督が重宝している右MFティモシー・チャンドラーも強度で勝負する屈強な体格の選手で、これまでレギュラーだったダニー・ダコスタと比較すると、こちらも守備に重きを置いた登用であることがうかがえます。

【次ページ】 カウンター自慢のドルトムント。

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