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なぜ日本のスケートボーダーは、
わずか数年で世界的に強くなったのか?

posted2019/12/28 08:00

 
なぜ日本のスケートボーダーは、わずか数年で世界的に強くなったのか?<Number Web> photograph by Yoshio Yoshida

左から、2012年時の増田竜万、堀米雄斗、池田大亮。幼い時から、家族や周囲の協力もあってスケートボードに親しめた世代の選手たち。

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吉田佳央

吉田佳央Yoshio Yoshida

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Yoshio Yoshida

 まずはタラレバから始めてみよう。

「もしスケートボードが2016年のリオオリンピックから正式競技になっていたら……」

 2020年東京オリンピックで追加種目となり、現在メダル獲得の有力種目として、様々な媒体で報道されるようになったスケートボードだが、もしこれが4年前の出来事だったらどうなっていただろうか。

 おそらく開催場所が東京であったとしても、メダル獲得の有力種目だという話は出てこなかっただろう。それはなぜかと言うと、日本人がスケートボードのコンテストにおいて世界で勝てるようになったのが2016年からであり、ほんのわずかな期間に急成長したからである。

 そこで、まずは日本人スケートボーダー達の国際舞台での成績から簡単に振り返ってみたい。

次々と飛び込んでくる日本人選手の快挙。

 最初の快挙と言えるのが、2016年6月に開催された「X Games」のオースティン大会。ここで女子パークの中村貴咲が「X Gamas」スケートボード競技において日本人初優勝を果たし、2017年には四十住さくらと共に「VANS Park Series」でも優勝。「スケートボード・パーク世界選手権」で2人はワンツーフィニッシュしている。

 2017年には「X Games」ミネアポリス大会で女子ストリートの西村碧莉が当時15歳で初優勝を飾る。西村は、2018年には「X Games」で2位と3位を獲得。2019年に入ってからは2018年度シーズン最終戦の「STREET LEAGUE WORLD CHAMPIONSHIP」で優勝し、「X Games」でも2連勝を飾ってみせた。

 2017年より活動拠点を海外に置いていた堀米雄斗は、この年に世界最高峰のコンテスト「STREET LEAGUE」に初出場で3位、次戦でも2位を獲得してみせ、その実力が本物であることを証明してみせた。

 堀米は、翌'18年にはその「STREET LEAGUE」で3連勝を飾っただけでなく、「DEW TOUR」でも優勝を果たすなど一躍世界のトップに躍り出ることとなった。堀米は今年も「X Games」を制しただけでなく「STREET LEAGUE」や「スケートボード国際オープン」などオリンピック出場ポイントが加算されるコンテストでも軒並み優勝。女子の西村と共に日本のシーンを先頭に立って引っ張る活躍を続けているのである。

【次ページ】 次々と頭角を表す次世代ライダーたち。

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