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五輪連覇がかかる体操男子団体。
選考基準の複雑な変更で代表争いは?

posted2019/11/24 19:00

 
五輪連覇がかかる体操男子団体。選考基準の複雑な変更で代表争いは?<Number Web> photograph by AFLO

10月にドイツで開かれた世界体操で、男子団体の補欠にまわった野々村笙吾。スーパーファイナルではDスコアでの減点に泣いた。

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 11月15日、2020年の東京五輪における体操男子代表の選考基準が日本体操協会から発表された。

 注目は、五輪連覇の期待がかかる団体総合のメンバー4名の選考方法だ。前回から1名減る選考レースとなるが、東京にむけてこれまでよりも複雑な選考となる。

 選考対象となる大会は、来年4月の全日本選手権の予選と決勝、さらに来年5月のNHK杯の2日間。

 NHK杯は、例年1日のみだったが、来年は2日間開催されることになった。

 NHK杯の2日間の試合と全日本の予選・決勝と合わせて2試合計4日間の合計得点により、まず上位2名を選出する。

 ただし、個人総合で競われる来春までのワールドカップの総合成績で、規定にのっとり内定者が出たときには、1名のみの選出となる。

目をひくのは、Dスコアの扱い。

 残る2枠の3人目、4人目の選考は、すでに選出された2名と組み合わせたときに、「団体としての合計得点が最大になる」ことが基準となる。

 3人目は、NHK杯までの個人総合5位以内から選出。

 最後の1人は、NHK杯までの個人総合10位以内から選出。ただし、チーム貢献度が高い場合には、11位以下であっても選考対象になる可能性がある。

 さらに、目をひく要素としては、Dスコア(演技価値点。技の難度などへの評価)の扱いがある。

 全日本、NHK杯それぞれ2日のうち、1日でもDスコアの合計が35.5点以上であったときは総得点に0.5点がプラスされる。

 つまり、全日本とNHK杯を合わせて1.0点プラスされる余地がある。

【次ページ】 国際大会で置かれた日本の状況。

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