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大坂なおみと新世代女王候補が激突!
賞金大幅増のWTAファイナルズ展望。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byAP/AFLO
posted2019/10/25 11:00
中国オープンで初対戦した大坂なおみ(左)とアンドレスク。WTAファイナルズの舞台でも熱戦を期待したい。
バーティ、プリスコバ、ハレプら。
そんな視線の中で、この歴史的な大会を戦う8人の顔ぶれを紹介しよう。
全仏オープンを制して6月に大坂を抜き、世界1位となったアシュリー・バーティ(23歳/初)、ローマでのプレミア・マンダトリーを含めて今季4つのタイトルを獲得したカロリナ・プリスコバ(27歳/4年連続4回目)、全豪オープンで昨年の全米オープンに続くグランドスラム連続優勝を果たした大坂(22歳/2年連続2回目)、ウィンブルドンの栄冠を手にしたシモナ・ハレプ(28歳/2年ぶり5回目)。
そして19歳の若さで全米オープンの頂点に立ったビアンカ・アンドレスク(19歳/初)、全豪オープン準優勝のペトラ・クビトバ(29歳/2年連続7回目)、先週のモスクワで優勝して最後に滑り込んだベリンダ・ベンチッチ(22歳/初)、そして昨年のこの大会を制したディフェンディング・チャンピオンのエリナ・スビトリーナ(25歳/3年連続3回目)。
出場選手の<若返り>が1つの特徴だろう。アンドレスクはまだ19歳で、10代の出場は2009年に当時やはり19歳だったカロライン・ウォズニアッキ以来でちょうど10年ぶりとなる。30代が1人もいないのは8年ぶりだ。24.4歳という平均年齢は少なくともこの11年でもっとも若い。
女子テニスの未来を担う彼女たちは、より華やかに、よりリッチに、新時代の幕開けを飾るにふさわしい戦いを繰り広げることができるだろうか。
若き大坂とアンドレスクに期待大。
中でも、アンドレスクとそれに次いで若い大坂への期待は大きい。
大坂は昨年の『BNPパリバ・オープン』でノーシードからツアー初優勝を果たして、同年の全米オープン制覇につなげたが、今年、これと同じ道を歩んだのが3つ年下のアンドレスクだ。
その2人が今月初めの北京で初対戦した。それは、これからも長く続くであろうライバル関係の序章として十分にドラマチックでスリリングな一戦だった。
大坂は「私たちがこれからも対戦するのは運命みたいなもの。若い選手が活躍するのは見ていて楽しいし、私にとってもモチベーションになる。年下の選手ができていることは自分もやれるはずだって思えるから」と言ったが、早くも2度目の対戦が見られるかもしれない。