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拍子抜けする程ジャパンは強かった。
トンガに快勝、花園スタッフの本気。 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2019/08/05 15:45

拍子抜けする程ジャパンは強かった。トンガに快勝、花園スタッフの本気。<Number Web> photograph by AFLO

トンガに快勝をおさめたジャパン。世界の壁は厚いが、ポジティブな機運が日本に広がりつつある。

記者も慣れない「強いジャパン」。

 W杯に向け、これだけうまく準備が進んでいるのだから、喜んでも良さそうなものだが、そう無邪気にもなれないのがメディアの習性。

 試合終了後、友人でもある記者たちと話をしていると、W杯前にこれだけ強いジャパンを経験上誰もが見たことがないので、かえって不安になっているのが興味深かった。

 要は、活字メディアはジャパンの強さに慣れていないのだ(映像メディアは盛り上げることにシフトするので、そこまで内省的になりきれない)。

 4年前、エディー・ジョーンズのチームは、7月から8月にかけて決して好調とはいえなかった。上向いたのは、9月に入ってからである。

 記者団も成功体験といえば4年前のことしか知らないから、

「ジェイミーのチームには、4年前に見せたような伸びしろがあるのだろうか?」

 と不安になってしまう。なんだか貧乏性である。

 もちろん、「そろそろ信じてもいいのでは」という記者もいる。

前回のW杯の記憶は生きている。

 トンガ戦後の会見で、リーチマイケル主将は、チームの成長をこんな言葉を使って表現していた。

「たとえ、ヘッドコーチがいなくとも勝てるのが理想。今日はジェイミーがいなかったけど、ブラウニー(臨時ヘッドコーチのトニー・ブラウン)や長谷川慎(トンガ戦はFW全般担当)がカバーしたし、選手の中でリーダー陣が成長しているのを感じました」

 この言葉に、前回のジャパンのレガシーがあると思う。リーダーグループが、ターゲットに向けて成すべきことを徹底しているのがうかがえる。

 報道陣の不安をよそに、ジャパンはどんどん成長している――。

【次ページ】 運営も完全にW杯のリハーサルモード。

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