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甲子園でエースを中6日は可能か。
阪神「死のロード」も同時に解決!?
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byAsami Enomoto
posted2019/08/04 09:00
高校生の投球間隔を論じるスタート地点は、大人と同じ「中6日」でなければならない。
大人と同じ「中6日」だとすると?
州によって多少の違いはあるが、アメリカの高校野球には最高学年の投手で平均1試合110球を上限としていて、その数字に到達した投手は次の登板までに中4日を空けなければならないルールがある。球数によって中3日、中2日と減っていくが、本筋から離れるのでここでは書かない。
日本の大人=日本プロ野球の先発投手が概ね週1回=中6日で登板することを考えれば、アメリカの高校野球の登板間隔はかなり短いので、日本プロ野球を模範に1試合120球を上限に、日本の高校球児も「中6日」が必要だと仮定する。
休養日を伸ばせば日程は組める。
その上で「投手複数制は有力校に有力」と訴える人々の憂慮を踏まえ、「エースが1人で大会を投げ抜く」ことを前提に、今年の全国高校野球選手権の大会日程に当てはめてシミュレーションしてみよう。
初日 開会式と1回戦2試合
2日目 1回戦4試合
3日目 1回戦4試合
4日目 1回戦4試合
5日目 1回戦3試合
「休養日」A 3日間
6日目 2回戦4試合
7日目 2回戦4試合
8日目 2回戦4試合
9日目 2回戦4試合
「休養日」B 5日間
10日目 3回戦4試合
11日目 3回戦4試合
「休養日」C 6日間
12日目 準々決勝4試合
「休養日」D 6日間
13日目 準決勝2試合
「休養日」E 6日間
14日目 決勝と閉会式
休養日Aが6日間ではなく3日間しかないのは、3回戦までは抽選で予め組み合わせが決まっているため、1回戦と2回戦の間の「休養日」は3日間あれば、全出場校が「中6日」で試合を行うことができるからだ。
2回戦から3回戦までの「休養日」が6日間ではなく5日間なのは、3回戦が全部で8試合あるので、1日では消化できないからで、6日目と7日目に出場して2回戦を勝った8校が、「中7日」か「中8日」で10日目に3回戦4試合を行い、8日目と9日目に出場して2回戦を勝った8校が、11日目に3回戦4試合を行うことになる。
準々決勝、準決勝、決勝は1日4試合以下の開催なので、シンプルに毎週、日曜日のみの開催になるので、それぞれ「中6日」(前週土曜日に3回戦を戦った4校だけは準々決勝までが「中7日」)となる。