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ミシャ式育ちの高木俊幸が戸惑った、
オズ浦和の勝利至上主義は是か非か。
text by
佐藤亮太Ryota Sato
photograph byGetty Images
posted2019/05/05 17:00
磐田戦でも浦和の攻撃は振るわなかった。オリヴェイラ監督は中盤戦に向け、どのような打開策を示すのか。
ファブリシオ復帰で変わるのか。
ジュビロ磐田戦では終了間際に失点を喫し、0-1で敗戦。リーグ10試合終了時点で勝ち点17の9位だが、2位・名古屋まで勝ち点3差である。またACLでは残り2試合を連勝すれば、決勝トーナメント進出できる状況だ。
現状のチームは守備こそ計算できるものの、攻撃では各駅停車のようなパス交換が多く、連係もまだ発展途上だ。狙いであるはずのサイドチェンジの回数の少なさ、決定力不足なども解消されていない。
その一方で、指揮官が待ち焦がれたファブリシオが復帰間近である。ゴールへの推進力の改善が期待されるとともに、前線、中盤の陣容は自然と変わるだろう。また新加入選手の融合が進めば、シーズン終盤には4、5人の選手がスタメンを奪う可能性がある。
主力の多くが30代中頃を迎えるなかで、チームも変化しなければならない。かつて鹿島を3連覇に導いたオリヴェイラ監督は現実主義者であり、深謀遠慮な戦略家だ。
眼鏡の奥で眼光を鋭く光らせる“オズの魔法使い”であれば、現状の結果とともに、シーズン全体の戦略まで見通しているのかもしれない。