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J2京都内定の帝京長岡・谷内田哲平。
久保らに続き「世代の象徴に」。

posted2019/04/07 08:00

 
J2京都内定の帝京長岡・谷内田哲平。久保らに続き「世代の象徴に」。<Number Web> photograph by Takahito Ando

今年1月の高校選手権で活躍した谷内田哲平。J2京都へは来期から加入となるが、特別指定を勝ち取り、年内でのデビューを目指す。

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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Takahito Ando

 いきなりだが『飛び級』という言葉をよく聞く。だが、筆者はその言葉があまり好きではない。

 サッカー界の年代別日本代表ではU-23、U-20、U-17と世界大会がある(U-23は五輪)。例えばU-17世代の選手がU-20代表に選ばれることを「飛び級」と呼ぶが、この区切りは「U=アンダー」であって、U-20代表を“18歳以上、20歳以下”と括っているわけではない。「オーバーエイジ」だとしても、「飛び級」はないと思っている。

 現に世界を見渡せば、アンダー区切りがないA代表にティーンエイジの選手が入っていることは、まったく珍しいことではない。堂安律や冨安健洋が「飛び級」でA代表に入ったとは言わないように。

 つまり、実力が伴っていれば、条件を満たすより高いレベルの環境に飛び込めばいい。それがスタンダードであるべきだ。それは高校サッカーの世界でも一緒で、律儀に高校卒業を待たなくても、チャンスと実力があれば、どんどん上のレベルでプレーをすればいい。

 今年、1人の高校生がそれにチャレンジをしようとしている。

 新潟・帝京長岡のMF谷内田哲平は、高校3年生になる直前の3月7日に、京都サンガ加入内定(2020年から加入)を発表した。

「早くJリーグに行きたかった」

「高校入学当時から、僕はもうこの時期にチームを決めて、高校3年の時にはプロの舞台にいるということを理想としていました。実際に高1の6月くらいにサンガさんから声をかけてもらって、高3になる前にサンガに入ることをイメージしながらやってきました」

 一刻も早くJリーグでプレーをしたい。谷内田がそう強く思う理由は2つあった。

 まず1つ、彼は中学2年生の頃から高校生の公式戦に出場をしていた。インターハイや高校選手権は高校生しか参加出来ないが、日本サッカー協会が主催をする高円宮杯プレミアリーグやプリンスリーグなどは、括りが「U-18」であるため参加するチームの下部組織もしくはそれに準ずるものであれば、中学生でも出場可能だ。

 プリンス北信越に所属している帝京長岡は、同じグラウンドで練習をしている長岡JYFC U-15の所属選手であれば、中学生でもプリンス北信越でプレーできる。

 当時、パスセンスと状況判断力に優れ、長岡JYFC U-15の絶対的エースだった谷内田は、中2で帝京長岡のレギュラーとしてプリンス北信越に出場。中3の時点ですでに不動の存在となっていた。

「中学の時から上の世代でプレーをしてきて、いざ自分たちの代になったからこそ、ここで1つ上のカテゴリーというか、プロの舞台でやることの方が絶対に成長をできると思っています。実際に中学生でプリンスを経験できたことは僕にとって、とてつもなく大きな経験になったので、早くJリーグに行きたかったんです」

【次ページ】 突き動かす同世代の存在。

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