“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
選手権決勝の再戦は青森山田に軍配。
流経大柏・本田監督「乞うご期待」。
posted2019/04/13 17:30
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
2019年1月14日、第97回全国高校サッカー選手権大会決勝。DF三國ケネディエブス(アビスパ福岡)、MF檀崎竜孔(北海道コンサドーレ札幌)を擁する青森山田と、DF関川郁万(鹿島アントラーズ)、MF熊澤和希(流通経済大学)を擁する流通経済大柏の一戦は、ハイレベルな攻防戦の末に、3-1で青森山田に軍配。2年ぶり2度目の優勝を果たした。
あれから約3カ月。両者が再びあいまみえる事になった。
舞台は「ユース年代最高峰」である高円宮杯プレミアリーグEASTの開幕戦。再戦は文字通り激戦となった。
互いに意識する相手。
昨年度の1年間で、両者は3度対戦し、成績は青森山田の2勝1分。それだけに流経大柏は、意識せざるを得ない。
「かなり意識する相手だし、同じ相手に何度も負けるわけにはいかなかった。それに僕らは日本一を目標に掲げて活動をしているので、青森山田はその過程の中で絶対に倒さないといけない相手。その相手とガチンコでできる最大4回(プレミア2回、インターハイ、選手権)の中で、1試合目となるこの試合はシンプルに『どちらに力があるか』を示す戦いと位置付けていた。今年の流経大柏は違うぞ、というのは示したかった」
昨年からの主軸であり、今年のキャプテンを務めるMF八木滉史が語ったように、リベンジも含めた重要な一戦だった。
流経大柏は選手権決勝経験者が八木のほかにも、GK松原颯汰、MF藤井海和、MF渡會武蔵ら多く残っており、青森山田に対する思いは他の選手も同様だった。松原は負傷により、この試合はベンチ外となったが、屈辱を知る選手たちがピッチに顔を揃え、並々ならぬモチベーションで対峙した。
一方の青森山田は、決勝の舞台を経験したのがMF武田英寿と2年生CB藤原優大の2人。さらにレギュラーとして出場していたのは武田のみと、大きくメンバーが入れ替わった。だが、藤原はこう話す。
「プレミアリーグの開幕戦が流経大柏と決まった時から燃えていました。相手は絶対にリベンジという気持ちでくるでしょうし、うちも受けに回らないようにしないといけない。負けられないと思った」