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中島翔哉の信念は「自分の良さ」。
カタールで築く新たな成功モデル。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2019/03/03 10:00

中島翔哉の信念は「自分の良さ」。カタールで築く新たな成功モデル。<Number Web> photograph by AFLO

アル・ドゥハイルでの初ゴールをマークした中島翔哉。活躍する場所がどこであろうと、そのテクニックで世界を震撼させてほしい。

アジア屈指の強豪、監督も有能。

 AFCはUEFAとは異なり、クラブごとのランキングは発表していない。参考までに『Football Database』というサイトでアジアのクラブランキングを見てみると、1位が韓国の全北現代モータース、そして2位がアル・ドゥハイル、中島が新たに選んだチームだ。

 そんなチームが、昨年末の中断前にアル・サッドに敗れて、勝ち点2差の2位に落ちた。そのタイミングでクラブは監督交代に踏み切った。2位では満足できないという強烈なメッセージだった。

 そして1月18日から指揮を執るのは、ルイ・ファリアである。

 ポルトガル人のファリアは、20年近くにわたってあのジョゼ・モウリーニョを支えてきた人物である。2001年4月にモウリーニョがウニオン・レイリアの監督に就任して以降、ポルト、チェルシー、インテル・ミラノ、レアル・マドリー、マンチェスター・ユナイテッドと、モウリーニョの下でアシスタントコーチなどを務めてきた。

 ファリアが昨シーズン限りでマンチェスター・ユナイテッドのアシスタントコーチを退任してから、ヨーロッパの多くのクラブが接触を試みていたほどの人物だ。

「昨シーズン以降、誰かのアシスタントとして働くというのはもう十分かなと思うようになった。そして、これからは自分が設定するトレーニングメニューで指導する必要があると考えた。そのためにも、まずは家で過ごす時間を増やさないといけなかったのだが、アル・ドゥハイルの会長がそれを妨げてね(笑)。私をドーハに来るように説得したわけだ」

「クラブの野望がフィットした」

 ファリアは就任時にそんな冗談をまじえながら、アル・ドゥハイルの監督就任の決め手を以下のように表現した。

「クラブの野望が私にフィットしたし、このチームを成長させるために私はここにいるのだ。そして、私の興味は育成年代にも及んでいる。異なる年代の選手を指導することで、チームを技術面で成長させたいと思っている」

 余談になるが、先のアジアカップで優勝したカタール代表の選手たちの多くは、育成年代からともに戦い、フェリックス・サンチェス監督とともにカテゴリーを上げて成長してきたことが話題になった。

 カタールは国を挙げて、育成年代からの体系だった強化に乗り出している。カタール・スターズ・リーグでも、昨シーズンからトップチームの試合にU-23の選手を1人以上起用することを義務づけたほどだ。

 アル・ドゥハイルも、最近のカタールの成功モデルを踏襲するかのように、覚悟とビジョンをもって、ファリアを招き入れたわけだ。

【次ページ】 中島の移籍金は史上最高額。

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