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中島翔哉の信念は「自分の良さ」。
カタールで築く新たな成功モデル。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2019/03/03 10:00
アル・ドゥハイルでの初ゴールをマークした中島翔哉。活躍する場所がどこであろうと、そのテクニックで世界を震撼させてほしい。
日本サッカーを成熟させるはず。
なぜ、サッカーをするのか? 仕事のため、お金のため、生活のため。色々な理由があって当然だ。
その中で、中島のなかには貫き通そうとする信念がある。そのための環境は、少なくとも現時点では確かにそろっている。
そして彼が、彼自身と家族のために戦っていることが、多様な考え方とキャリアプランを提示して、日本サッカー界を成熟させてくれるものであることだけは確かだ。
何が正解で、何が正解でないかはわからない。今はその行方を見守る時期なのではないだろうか――。
あのアル・ガラファ戦から5日後、リーグ戦が中断に入る前のアル・アリ戦で、中島はアル・ガラファ戦の後半途中から務めていたトップ下のポジションで先発した。
ピッチに入場する前にTVカメラを向けられて笑顔を見せるほどの楽しむ姿勢があった中島は、モハメド・ムンタリとのワンツーから、右足を豪快に振り抜き、角度のないところからカタールでの初ゴールを決めた。
その直後、チームメイトから祝福を受けたとき、彼は確かに笑顔を見せた。