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H・ベインズとM・リベラ。
メジャー殿堂入りの基準を見直すと。 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2019/01/05 08:00

H・ベインズとM・リベラ。メジャー殿堂入りの基準を見直すと。<Number Web> photograph by AFLO

殿堂入りと見られている元ヤンキースの守護神、マリアーノ・リベラ。2013年の引退セレモニー。

リベラは殿堂入りだろう。

 ま、決まってしまったものは仕方がない。殿堂は殿堂、記憶は記憶と割り切るほかないが、ベインズ当人が「選ばれてびっくりした」と述べている事実は申し伝えておきたい。それでは、2019年に新しく資格を得る選手には、どんな人たちがいるのだろうか。

 まず、自動的に殿堂入りと見られているのは、かつてヤンキースの守護神だったマリアーノ・リベラだ。史上最多の通算セーヴ数(652)もさることながら、ポストシーズンで通算141イニングスを投げて防御率0.70という驚異的な数字には、思わず眼をこすりたくなる。

 1996年から2009年にかけて、ヤンキースがワールドシリーズを5回制覇できたのも、リベラの存在があってのことだ。パナマ出身の選手が殿堂入りするのは、'91年のロッド・カルー以来となる。

ハラデイも有力候補。

 もうひとりの有力候補は、ロイ・ハラデイだ。現役16年間の通算成績が203勝105敗というのはやや物足りなく見えるが、全盛期の投球は「鬼神」を思わせた。とくにシンカーとハードカッターの切れと重みが抜群で、球に押された相手打線がゴロの山を築いていく光景には、凄みさえ感じられたものだ。

 シーズン最多完投を7度、最多完封を4度記録しているのも特筆すべき点だし、完全試合を1度、ポストシーズンでのノーヒッターを1度記録したことも忘れがたい。

 要するに、ハラデイは記憶に残る投手だった。しかも彼は、まだ40歳だった2017年11月、自ら操縦していた水陸両用機の墜落事故で死亡してしまった。嫌な言い方をするようだが、ハラデイを偲ぶ記者はかなりの数にのぼるのではないか。

 彼ら以外の新しい候補(トッド・ヘルトン、アンディ・ペティート、ロイ・オズワルトら)の殿堂入りは、ややむずかしいだろう。ヘルトンの実績はかなりのものだが、30代中盤以降、長打力が急落したのはマイナス材料と思う。

 一方、これまで候補になりつづけてきた持ち越し組のなかでは、先ほども触れたエドガー・マルティネスが有力だ。候補10年目(この年で資格が切れる)のラストチャンスをものにする可能性は、かなり高いと見る。候補6年目のマイク・ムッシーナ投手の選ばれる確率は五分五分。

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