サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
池上さん風に代表メンバーを解説。
選手はともかく、実はコーチ不足?
posted2018/11/08 13:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
AFLO
みなさん、こんにちは。
サッカー日本代表、11月の親善試合(16日ベネズエラ戦=大分、20日キルギス戦=豊田)のメンバー23人が発表されました。Number Web編集部から再び、「池上彰さん風に解説をお願いします」というリクエストがあり、編集部の質問に応じる形で進めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
質問(1)「10月のメンバーから長友佑都、小林悠、浅野拓磨が外れ、そこに鈴木優磨、山中亮輔の新顔が入った構成になりました。長友、小林はケガ、浅野はチームでの出番が少ないという状況です。メンバーの入れ替えが最小限にとどまった理由をどう考えますか?」
理由は簡単です。前回10月、パナマに3-0で勝ち、そしてホームでの親善試合とはいえロシアW杯8強のウルグアイに4-3で打ち勝ちました。結果も内容も伴ったメンバーを入れ替える理由がなかったからだと言えるでしょう。
中島翔哉、南野拓実、堂安律ら若手アタッカー陣と、ロシアワールドカップの主力を担った吉田麻也、長友、大迫勇也らとの融合をテストしたわけですけど、非常に手応えを感じたんだと思います。
来年1月のアジアカップ(UAE開催)までに9、10、11月と3度の招集機会があって、森保一監督としては段階的にテストを重ねながら、メンバーを絞っていく考えだったと思います。
乾、香川、岡崎が呼ばれる可能性もあったが。
ざっくり言えば9月は国内組と若手の融合、活躍した選手とロシアワールドカップ組の融合がその次、そして11月はその2カ月を踏まえたうえでの最終テスト。もし10月の2試合で融合が今イチだと感じたなら、乾貴士、香川真司、岡崎慎司らを代表に呼び戻すプランもあったかもしれません。しかし彼らは出場機会をなかなか得られていない現状もあって、迷うことなく10月のメンバーを踏襲する形になったと考えます。
アジアカップにはケガで呼ばれなかった選手を加えて、今回のメンバーが基本線になるという明確な意思表示だと思います。もちろん今回の2試合が良かったらという条件はつきますが。意外だったのはケガから復帰して調子を上げている昌子源が呼ばれなかったことぐらいですかね。