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カープ丸佳浩が前例のない大化け。
突然のHR量産でセの最強打者に。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2018/09/20 11:15

カープ丸佳浩が前例のない大化け。突然のHR量産でセの最強打者に。<Number Web> photograph by Kyodo News

2年連続のMVPも視界に入る丸佳浩。ホームラン数の急増は熱心なカープファンでも驚きだっただろう。

18試合の欠場があるとはいえ。

 現在の1位は3度目のトリプルスリーが「当確」の山田哲人。丸は2位だ。今季の丸は4月に守備で右ハムストリングを負傷するなど、18試合に欠場した。これが響いて現在2位である。とはいえ2年連続で素晴らしい数字なのは確かだ。

 余談だが、MVPは数字基準ではなく記者投票で選ばれる。例えば一昨年はRCでリーグ12位の79.27だった新井貴浩がMVPに選ばれている(1位は筒香の128.42)。記者の間に「新井も阪神から帰って苦労してんだし、あいつでいいんじゃないか」みたいな空気が流れたのだろう。

 そんな文脈でいけば、今年は「丸は去年取ったし、今年は怪我から復活した鈴木誠也でいいんじゃないか」とか「このごろ野手ばかりだから、投手の大瀬良大地でいいんじゃないか」みたいな感じになるかもしれない。MVP投票には人間臭さもあるから、個人的にはそれはそれでいいとも思っている。

中距離打者だった丸がHR量産。

 話を戻そう。今シーズン驚いているのは「丸の大型化」だ。

 私は毎日NPBの公式サイトで記録を確認しているが、本塁打の1位に「丸佳浩(広)」と出たのを見て目を疑った。昨年まで、丸の本塁打と言えばは20本前後。本塁打よりも二塁打が多い典型的な中距離打者だった。何かの間違いかとさえ思った。

 丸は今季、明らかに長距離打者へと変貌したのだ。

 それを表す数字が、RC27だ。RCと同じ数字を使って、その打者が27回アウトになるまで打席に立ち続けたと仮定した場合、何点取るかを表したものである。本塁打は得点に直結するので、長距離打者が圧倒的に有利だ。

<今季セ・リーグのRC27 5傑>
1丸佳浩(広) 11.75
2鈴木誠也(広)10.23
3山田哲人(ヤ)9.58
4坂本勇人(巨)8.33
5筒香嘉智(De)8.23

 同僚の鈴木やトリプルスリーの山田を抑えて丸が1位なのだ。出場数を脇において、リーグで一番得点能力が高く、怖い打者は誰かということになれば、今年は間違いなく丸佳浩なのだ。

【次ページ】 「普通の人」という感じだが。

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