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得点力増のため鳥谷を1、2番に!
藪恵壹が阪神の勝負どころを解説。
text by
藪恵壹Keiichi Yabu
photograph byKyodo News
posted2018/05/03 09:00
プロ15年目の今季、鳥谷は連続試合出場の記録こそ続けているが、代打出場も多く49打数7安打、打率1割4分3厘(4月30日現在)。
巨人はずっとオーダーを変えず、活性化した。
現状、タイガースは3番の糸井嘉男、5番の福留孝介の前にランナーがいないと得点にならない。
ただ、1、2番がチャンスをつくれないから、福留よりも後ろの大山悠輔や糸原健斗という経験の少ないバッターにチャンスの場面がまわってきて、結局ものにできないという良くない循環が続いています。
開幕戦でタイガースから1点しか奪えずに敗れた巨人がオーダーを変えずに戦い続け、吉川尚輝、岡本和真らが徐々に結果を出して、打線が活性化していったのとは対照的に見えます。
そういう中で私が気になっているのは鳥谷です。
なぜ鳥谷がスタメンから外れているのか……。
現状ではスタメンで出たり、出なかったりが続いていますが、彼の特徴の1つは出塁率が高いこと。ピッチャーに球数を投げさせたり、四球が取れたりすることだと思うんです。
ポイントゲッターとして期待するよりも、例えば2番に置いて、「ピッチャーにこれだけの球数を投げさせてくれ」とか、要求を明確にしてあげた方がいいのではないかと思います。
もちろん、首脳陣もこれまで鳥谷に対して、高い要求というのはしてきたと思うんですが、彼の能力は得点を増やしていけることだと思うんです。それに相手からすれば、鳥谷のいない打線というのは、むしろ楽なんじゃないかなという気がします。
打力のある上本博紀を二塁で起用している試合もありますが、バッティングを生かすなら、二塁にこだわらず外野でもいいのではないでしょうか。それに大山などは、結果が出なくてもチャンスがもらえているのに、なんで鳥谷はスタメンから外れているのか。そこは外から見ていて、ちょっとわかりづらいところです。