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森保Jは人を代えても型がブレない。
サイドを広く使い、後ろから繋ぐ。 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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posted2018/01/17 12:40

森保Jは人を代えても型がブレない。サイドを広く使い、後ろから繋ぐ。<Number Web> photograph by Getty Images

スペースに後ろから入ってきた選手のゴールも重要だが、三好康児(右)ら前線にゴールが生まれるのはそれ以上に大切だ。

後ろからパスを繋ぐのは何のためか? という意識。

 後半に入ると、逆転しなければグループステージ敗退となる北朝鮮がプレスの圧力を強め、日本のボールホルダーに襲いかかってきた。

 こうした展開で試されたのは、相手のプレスをいかにかいくぐるか、だった。

 指揮官はGKからしっかりとパスを繋いで攻撃を組み立てることを求めているが、では、なんのために後ろからパスを繋ぐのか? 長沼がその問いに答える。

「相手を前に出てこさせて、裏を狙うため」

 相手の前線からのプレスをかわせれば、その先には、スペースという“ご褒美”が待っている。そこまでボールを運べれば、ビッグチャンスを生み出すことができる。

 後半の日本にも、パスを繋いでマークを剥がそうとする意思は確認できたが、相手のプレスに潰されたり、パスを引っ掛けられるミスが目立ち、北朝鮮に押し込まれ続けてしまった。柳が振り返る。

「前半は高い位置でボールを受けて自分が相手のFWをはがせるポジションを取ることができたけど、後半はなかなか取れなかったし、簡単なミスが多かった。その質はもっと上げていかないといけないかなと思います」

 もちろん、エクスキューズはある。この日は試合中、雨が降っていた。ただでさえピッチが荒れているうえに、芝生が禿げたところからのぞく土がぬかるみ、ボールが上手く転がらない。

 しかし、だからこそボランチの1人がディフェンスラインに入ってボール回しをサポートしてもよかったし、ライナー性のパスで1人飛ばす、大きく逆サイドに展開するなど、臨機応変に、柔軟にプレーしてもよかった。

チームのコンセプトが共有されているという手応え。

 もっとも、現時点で生じる課題はそのまま、このチームの伸びしろだろう。グループステージ3試合を終えて23人中22人が出場し、選手全員がチームコンセプトを共有していることが確認できた。

 試合は、指揮官の思惑どおり、苦しい時間帯を耐えると73分、ペナルティエリア内に飛び込んだ旗手が倒されてPKを獲得。それを旗手自ら決めて北朝鮮を突き放すと、そのまま3-1で勝利し、3戦全勝でグループBの首位が決まった。

 19日に行われる準々決勝の相手は、ウズベキスタンに決まった。チームの立ち上げから1カ月、初の公式戦に臨んでいる森保ジャパンは中国で、着実にベースアップが図られている。

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