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日本バスケはアルゼンチンに学べ。
技術委員長が語る新監督と強化策。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2017/06/25 07:00
八村塁の帰国会見にも出席した東野氏。日本バスケ強化について、独特のアプローチで挑もうとしている。
「普及、発掘、育成、養成、強化」のバランスを。
――東野さんは、2014-15シーズンには浜松・東三河フェニックス(現在の三遠ネオフェニックス)のヘッドコーチとしてbjリーグで優勝するなどの実績もありました。指導者ではない道に進むことに抵抗は?
「20年ほどコーチをしてましたし、アシスタントコーチのときも含めて、(Bリーグ発足前に並立していた)NBLとbjリーグの両方で優勝したチームにかかわらせてもらいましたし。ただ、コーチに戻りたいとは全く思っていないんです。私にとって、お金を出してバスケットを支える側も、アリーナMCとして盛り上げることも、今の立場もバスケットをしているという感覚があるのです」
――では、どんなプランを持って技術委員長に?
「5つのキーワードがあります。
・バスケットボールの『普及』
・優秀な選手の『発掘』
・選手の『育成』
・コーチやレフェリーの『養成』
・日本のバスケットボールの『強化』
このバランスを良くすることで、日本のバスケットは変わる。そのためのポジションが技術委員長だと思っています」
――サッカー界のように指導者にライセンスの取得を義務付けたのも、『養成』の部分なのですね。
「それまでA級ライセンスはありましたけど、その講習会も近年はやっていなかった。それではだめだろうと、S級のプログラムを作ることにしました。(昨年12月から今年の6月までテクニカルアドバイザーとして、暫定的に日本代表を率いた)ルカ・パヴィチェヴィッチとの接点も、ライセンス講習会の講師として来てもらうことが最初のきっかけでした。世界に通じるような講義じゃないとダメだし、講師は世界を知る人じゃないといけないと」