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WBC、菅野ら先発陣も救援起用を!
データから見るリリーフの重要性。
posted2017/02/03 11:00
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Naoya Sanuki
3月のワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)に挑む日本の小久保裕紀監督は、代表選手の発表の際に「投手を中心にした守りが一番だと思う」と言ったそうだが、とりわけ救援投手陣の力が必要不可欠なのは、過去の大会でも証明されてきた。
たとえば前回、2013年のWBC決勝戦でぶつかったドミニカ共和国とプエルトリコは、セーブとホールドの数が他の国を圧倒していた。以下はベスト4進出チーム打撃・投手の主な成績になる。
日本のOPSは最高だったが、投手は振るわぬ結果に。
<2013年WBCベスト4のチーム打撃成績>
ドミニカ共和国:8試合 36得点 打率.288 出塁率.360 長打率.436
プエルトリコ:9試合 23得点 打率.216 出塁率.295 長打率.286
日本:7試合 44得点 打率.279 出塁率.374 長打率.433
オランダ:8試合 36得点 打率.256 出塁率.345 長打率.378
<2013年WBCベスト4のチーム投手成績>
ドミニカ共和国:8試合 自責点14 防御率1.75 7セーブ 11ホールド
プエルトリコ:9試合 自責点25 防御率2.88 5セーブ 7ホールド
日本:7試合 自責点26 防御率3.84 2セーブ 2ホールド
オランダ:8試合 自責点41 防御率5.51 1セーブ 2ホールド
前回大会の日本は、準決勝に進出した4チーム中で最高のチームOPS(出塁率+長打率)を記録。ところが投手の防御率は同3位に留まり、起用投手の述べ人数こそドミニカ共和国やプエルトリコを超えたものの、パフォーマンス面で下回った。準決勝で防御率2位のプエルトリコに1対3で敗れたのも、ある意味順当な結果だったように思われる。