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WBC、菅野ら先発陣も救援起用を!
データから見るリリーフの重要性。
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/02/03 11:00
今回の侍ジャパンのメンバーを見るとリリーフのスペシャリストを中心に構成した印象だ。
打高投低のオランダには前回大会でも手を焼いた。
日本と同じく決勝ラウンドに進出したオランダはOPSこそ日本、ドミニカ共和国に次ぐ3位だったものの、投手の防御率はぶっちぎりの最下位で、2次ラウンドに進出した8チームに範囲を広げても最下位だった。こういう極端なチームは大会通じて連勝するのは心許ないが、一発勝負で思わぬ強さを発揮する傾向がある。
今大会では日本が1次ラウンドを突破した場合、前回大会に続いてオランダと2次ラウンドで対戦する可能性が高い。
オランダは前回大会の1次ラウンドで台湾、韓国と並ぶ2勝1敗だったが、当該チーム間の得失点率で韓国を上回って2次ラウンドに進出。2次ラウンドでもキューバに6対2と勝利して周囲を驚かせた。日本戦こそ4対16と大敗したものの、敗者復活戦で再びキューバに7対6と競り勝って日本と再戦。今度は序盤で大差をつけられながらも、終わってみれば6対10と最後まで食い下がった。
ボガーツ、スクープ、シモンズ、そしてバレンティン。
オランダは典型的な打高投低のチームで、ラインドライブ・ヒッターが多い。2013年大会は本塁打こそ量産できなかったものの、左中間や右中間、あるいは一、三塁線を抜いて二塁打を記録する場面が多く、三振の多さを埋めて余りある長打力を持っていた。
今大会でもメジャーで売り出し中の若手ボガーツ内野手(レッドソックス)を中心に、昨季25本塁打のスクープ内野手(オリオールズ)やシモンズ内野手(エンゼルス)など、メジャーファンにはお馴染みの顔ぶれが揃っている。また田中将大の同僚であるグレゴリウス内野手(ヤンキース)にも参加の噂があり、そこにバレンティン(ヤクルト)まで加わる。日本だけではなく、対戦する各国投手陣にとって大きな脅威となるだろう。
オランダは今回の1次ラウンドで、1次ラウンド敗退に終わった前回の雪辱を期す韓国と同組に入る。バンデンハーク投手(ソフトバンク)などはいるものの、投手陣が手薄なために苦戦を強いられる気配が漂うが、前田健太の同僚で昨季47セーブのジャンセン(ドジャース)の参加が決まれば、かなり手強いチームとなる。
そして、このグループにはもう1チーム、気をつけなければならないチームがいる。イスラエルだ。