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クラブで出ている選手で11人選ぶと?
日本代表の、意外に幅広い選択肢。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2016/10/04 07:00

クラブで出ている選手で11人選ぶと?日本代表の、意外に幅広い選択肢。<Number Web> photograph by AFLO

スタイルと合わない、ということで代表を離れているハーフナー・マイクだが、試合で点を獲っている、という事実は何よりも重い。

2列目は浅野、原口、齋藤のドリブラートリオ!?

 2列目には好調な選手が揃っている。右から浅野拓磨(シュツットガルト)、原口元気(ヘルタ)、齋藤学(横浜FM)の並びはどうだろう。ドリブラータイプの3人が同時出場することになるが、原口と齋藤はパスの出し手にもなれる。浅野はフリーランニングも持ち味だ。

 イラクは間違いなくディフェンシブで、敵陣にスペースを見つけるのは難しい。それでも、密集を苦にしないのは3人に共通するところだ。スピードスターと呼ばれる浅野にしても、ゴール前の狭いスペースでの仕事に磨きをかけている。2列目の活動量は、相手守備陣にストレスをもたらすだろう。

 3人の誰かを交代カードにしたいのであれば、トップ下に中村憲剛を起用し、浅野をベンチに控えさせる。中村憲の経験と実績とスピリットによって、チーム全体に安定感と安心感が広がるのは間違いない。この35歳が積み上げてきた経験には、ゴール前を固めてくる相手の攻略法ももちろん含まれている。リスタートの局面では、その右足が大きな武器になる。

植田、遠藤航、マイクなど、選択肢は意外に広い。

 1トップには金崎夢生(鹿島)を指名する。謹慎処分をなお解かないのであれば、大迫勇也(ケルン)を使いたい。所属クラブで試合に出ているだけでなく、ゴールという結果も残しているストライカーこそ、“旬”のタイミングで招集したいのだ。

 トップ下に中村憲、1トップに小林悠を同時に起用し、川崎Fで構築されている連係をそのまま生かすアイディアもある。大島を含めた3人のコンビネーションを持ち込む、という考えかたがあってもいい。

 追いかける展開に立たされたら、豊田陽平(鳥栖)の高さをゴール前に注入する。使いかたさえ間違えなければ、高さはチームを助けるオプションになるものだ。

 最終ラインなら植田直通(鹿島)、ボランチなら遠藤航(浦和)、2列目なら小林祐希(ヘーレンフェーン)や南野拓実(ザルツブルク)、前線ならハーフナー・マイク(デンハーグ)や久保裕也(ヤングボーイズ)ら、「所属クラブで常時試合に出ている」との条件を満たす選手はまだいる。選択肢は意外なほど幅広い。

【次ページ】 重要なのは誰が出るかではなく、チームの勝利。

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ヴァイッド・ハリルホジッチ
金崎夢生
大迫勇也
豊田陽平
植田直通
遠藤航
小林祐希
南野拓実
ハーフナー・マイク
久保裕也
ロシアW杯

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