サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
クラブで出ている選手で11人選ぶと?
日本代表の、意外に幅広い選択肢。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2016/10/04 07:00
スタイルと合わない、ということで代表を離れているハーフナー・マイクだが、試合で点を獲っている、という事実は何よりも重い。
GK、SBは問題なし。吉田麻也のかわりは……。
GKは西川周作(浦和)で問題ない。第2、第3GKには林彰洋(鳥栖)、東口順昭(G大阪)の常連2人はもちろん、SVホルンでスタメン出場している権田修一、リオ五輪代表の中村航輔(柏)を招集してもいい。
9月のW杯予選で最終ラインを形成した4人のうち、所属クラブで定位置をつかんでいないのは吉田麻也(サウサンプトン)だ。森重真人(FC東京)とコンビを組むセンターバックに、誰を抜擢するか。
経験重視の人選なら、槙野智章(浦和)が適任だろう。浦和とはポジションが異なるものの、センターバックとしての資質は備えている。
丸山祐市を起用してもいい。森重とはFC東京でプレーしており、コンビネーションに不安はない。左足から繰り出すフィードには、攻撃の足掛かりとしての期待も抱ける。とりわけイラク戦では、丸山の攻撃性能を生かしたい。ディフェンス重視の相手を崩すには、センターバックのフィードが有効な手立てになるからだ。
両サイドバックは、9月の2試合と同じ人選だ。酒井宏樹(マルセイユ)に右サイドを、酒井高徳(ハンブルガーSV)に左サイドを託す。
ボランチから長谷部を外すと浮上するのは?
ハリルホジッチ監督が作成したリストには、ボランチの候補者が5人いる。長谷部誠(フランクフルト)、柏木陽介(浦和)、永木亮太(鹿島)、山口蛍(C大阪)、大島僚太(川崎F)だ。長谷部は週末のリーグ戦に出場して帰国したが、彼を使わずにダブルボランチを組んでみる。
イラクの守備網を攻略しつつ、カウンターをケアするコンビとして、柏木と山口をピックアップしたい。浦和の攻撃を牽引する柏木は、攻撃のタクトをふるうだけでなくリスタートのキッカーも任せる。ボールを奪い取る能力に長ける山口は、守備のバランスを整える役割を担ってもらう。
攻撃に軸足を置くボランチは、大島も選択肢に入ってくる。ただ、所属する川崎Fの戦いぶりに波がある。それならば、リーグ戦で4連勝を飾っている浦和で気持ち良くプレーしており、イラク戦が行われる埼玉スタジアムに馴染みの深い柏木がベターだと考える。