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五輪で選手が抜けて辛いJクラブは?
立場と選手層で見ていくと実は……。
posted2016/07/08 11:00
text by
原山裕平Yuhei Harayama
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
五輪開催期間中にJリーグが中断されたのは、1996年のアトランタ大会と中田英寿や稲本潤一らを擁し、ベスト8進出を果たした2000年のシドニー大会時のみ。日本が出場したそれ以外の3大会では、通常通りJリーグは行われている。
今大会も特例はなく、リオ五輪日本代表に選手を送り込むJクラブは、その間彼らを欠いたままリーグ戦を戦うことになる。23歳以下が中心とはいえ、すでに各クラブの主軸を担っている選手も多く、不在となれば言うまでもなく戦力ダウンは避けられないだろう。
リオ五輪メンバーは7月17日の2ndステージ第4節終了後、代表チームに合流する。仮に五輪で決勝まで勝ち進めば、8月20日まで代表活動をこなすことになり、最大で5試合もチームを離れることになる。2ndステージに突入し、年間優勝争いや残留争いがより現実感をもって迫りつつあるなか、ともすれば、結果を大きく左右しかねないこの五輪期間中に、「もっとも割を食うJ1クラブ」は果たしてどのチームなのか?
チームでの出場試合で主力度を調べると……。
リオ五輪代表に選ばれたJリーガーは、海外組の南野拓実と久保裕也、そしてこのたび広島からアーセナルへの移籍が決定した浅野拓磨を除いた15人。J1所属選手に限定すれば全9クラブから14人がメンバーに名を連ねている。
その14人は、それぞれのチームでどれほどの重責を担っているのか。それを推しはかるべく、各選手の立ち位置をカテゴライズしてみた。カテゴリーの種類は「不動」、「主力」、「サブ」、「バックアップ」の4つで、それぞれの定義は以下の通りとする。
■不動=今季のJ1で4分の3以上の試合でスタメン出場した選手
■主力=今季のJ1で半数以上の試合にスタメン出場した選手
■サブ=今季のJ1でスタメン、途中出場にかかわらず1試合以上出場した選手
■バックアップ=今季のJ1で出場機会のない選手
※集計データはJ1 2ndステージ第1節終了時のもの。
内訳は以下の通りなった。
【不動】
植田直通(鹿島)、中村航輔(柏)、興梠慎三(浦和)、遠藤航(浦和)大島僚太(川崎F)、藤春廣輝(G大阪)、塩谷司(広島)、亀川諒史(福岡)
【主力】
岩波拓也(神戸)
【サブ】
中島翔哉(FC東京)、原川力(川崎F)井手口陽介(G大阪)
【バックアップ】
櫛引政敏(鹿島)、室屋成(FC東京)